●こんなお話
恒例のジグソウの罠にかかってしまう人たちの話。
●感想
公共の場で人々が見守る中、3人の男女がジグソウのトラップにかけられているシーンから始まります。男性2人と女性1人が拘束され、最終的に女性が腹部を切られて死亡するという、オープニング。この一連のゲームに生き残った男性が“ジグソウのゲームのサバイバー”として世間に取り上げられ、有名人のように扱われる展開が続く。
一方で、ホフマン刑事は前作でジグソウの妻・ジルの仕掛けたトラップから辛くも生還し、今度は彼女に復讐しようと動き出します。ジルは身の危険を感じて警察の保護を求め、警察はホフマン刑事を追うことに。
作中では、レイシストなど社会的に問題のある人物たちがジグソウのゲームにかけられていく過程も描かれ、過激なトラップの数々。特に、車に体を張り付けられた人物が皮膚をはがされ、最終的には車の下敷きになって手足を引きちぎられるなど、非常にグロテスクでスラッシャー色の強い演出が際立っています。
一方、“サバイバー”として名を馳せた男が、実はジグソウのゲームを体験したというのが嘘であったことが判明し、再び本物のゲームにかけられる展開も見どころでした。彼は過去に自分を利用してきた同僚たちを救うために戦い、自らも深く傷ついていきますが、仲間たちは次々に無残な死を遂げていきます。最後にはジルを助けようとしますが、それも叶わず、炎に巻かれて命を落とす。
警察サイドでは、ついにホフマン刑事のアジトに突入しますが、そこにも仕掛けられた罠によって警官隊は全滅。さらにはホフマン自身が警察署に潜入し、署内の警官たちを次々に殺害。ついにはジルをも罠にかけて殺してしまいます。しかし逃走を試みるホフマンの前に現れたのが、シリーズ第1作で生き残った医師。彼によって拘束されたホフマンは、シリーズおなじみのあの「第1作の部屋」に閉じ込められ、物語は終息へと向かいます。ここで、この医師が実はジグソウの弟子として活動していたことが回想シーンを通して明らかにななる。
今作では、人体破壊描写がシリーズの中でも特に印象的で、トラップによる惨劇をじっくりと描写するスラッシャー映画的な魅力が際立っていました。特に、鉄板で生きたまま焼かれていく場面など、ホラー好きにとっては見ごたえのあるシーンが連続します。また、ホフマン刑事がシリーズを通してこれほどまでに圧倒的な存在感を放つとは予想外で、その強さと残忍さには驚かされました。
加えて、シリーズ1作目の登場人物たちが再び登場し、ジグソウの死後も続くゲームの壮大さや、装置の仰々しさも相まって、まさに集大成的な内容と言えるでしょう。長年シリーズを追いかけてきたファンにとって、非常に楽しめる1作だと思いました。
☆☆☆
鑑賞日:2011/03/12 DVD 2024/06/22 Hulu
監督 | ケヴィン・グルタート |
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脚本 | パトリック・メルトン |
マーカス・ダンスタン |
出演 | トビン・ベル |
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ケアリー・エルウィズ | |
コスタス・マンディロア | |
ベッツィ・ラッセル | |
ショーン・パトリック・フラナリー | |
ジーナ・ホールデン |