映画【<39>刑法第三十九条】感想(ネタバレ)

39 keihô dai sanjûkyû jô
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●こんなお話

 殺人事件の容疑者の精神鑑定を行って容疑者の過去とかを探る話。

●感想

 夫婦が殺される事件が発生して劇団員が逮捕される。容疑者も罪は認めているけど、記憶喪失を主張していて、精神鑑定をする教授の助手として同行した主人公が教授の質問していくと多重人格の症状があって教授は責任能力なしと判断するけど、主人公は嘘をついていると判断して鑑定をしたり犯人の過去を探っていく。

 主人公は殺人の動機がないということで過去を調べると容疑者は少女を殺害していて精神鑑定の結果無罪になっていた。殺害された少女の兄に話を刑事と一緒に聞きに行ったり、過去の事件の回想が描かれる。

 そして主人公が裁判所で公開鑑定を行うことになって、主人公は実は容疑者は少女を殺害した人間ではなく少女の兄で犯人が無罪になった刑法39条の無意味さを突こうとしていたということが判明して終わり。

 映像も話自体もダークで日本の住宅とか線路とかをただ映しているだけで不気味さが伝わってきて怖かったです。

 ただ推理ものとして淡々としていて盛り上がらず、「砂の器」な人間が入れ替わるものとしても驚きやサスペンスみたいなものが感じられず、森田作品の独特の編集や音とかは面白いですが130分の長さは全体的には退屈に感じました。幼少期の回想なども挿入されますが、まったりムードのためだんだんと誰が誰でもどうでもよくなったり、殺人をしても罪に問われない被害者の苦しみや怒りみたいなものとか刑法39条の矛盾とか不条理さみたいなものを描いている割には、そういったものが熱として伝わってこないと思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2023/02/18 WOWOW

監督森田芳光 
脚本大森寿美男 
原作永井泰宇 
出演鈴木京香 
堤真一 
岸部一徳 
杉浦直樹 
樹木希林 
江守徹 
吉田日出子 
山本未來 
勝村政信 
國村隼 
大地泰仁 
笹野高史 
竹田高利 
入江雅人 
春木みさよ 
菅原大吉 
南イサム 
浅井美歌 
吉谷彩子 
河村一代 
吉田勇己 
佐藤恒治 
小林トシ江 
磯部弘 
土屋久美子 
田村忠雄 
井上博一 
ラッキィ池田 
いかりや長介 
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