●こんなお話
「カントリーロード」に惹きつけられた宇宙へ入植する予定だった人たちが案の定道草してパニックになる話。
●感想
冒頭の真っ白な部屋の中で前作から同じアンドロイドのマイケル・ファスベンダーさんの会話からワンショットワンショットが絵画のような綺麗な映像でうっとりと見ることができて、それだけで120分楽しめる作品でした。
ただ【プロメテウス】の続編としても【エイリアン】の前日譚としても中途半端な印象でした。【プロメテウス】の人類創造の話がファスベンダーさんのアンドロイドがメインの流れにありますが、その流れに対して【エイリアン】としてのエイリアンの襲撃のホラーものアクションものの流れがブレンドされている内容で、このアクションものとしての流れが、どう暖かい目で見ても人間たちの行動が頭が悪すぎてもはやコメディになってしまって残酷シーンは面白いのにそこで起こるドタバタが全部笑ってしまうということになっていました。【エイリアン】1作目のリブートのような感じで何かを受信してそこに向かってエイリアンに襲われて逃げて戦う。という全く同じことが描かれますが、簡単にパニックになって流れ弾で宇宙船どかーん! とかシャワールームでよろしくやってるところをやられちゃうとかアンドロイドに簡単についていって卵を覗いちゃうとか恐怖シーンが全部流れるように事務作業のように続いていくのでアクションものとしての面白さはあまり感じられなかったです。そういう微妙に【エイリアン】1作目の劣化版を見ているかのようなもので、だったら【エイリアン】でやらなくてもいいのではないか? と企画そのものに疑問に感じてしまいました。そういったアクションよりもファスベンダー同士が笛を吹きあうとかファスベンダー2人が登場する語らうシーンの方が印象に残るシーンでした。そっちのほうをずっと見ていたかったです。それに、宇宙船内や惑星などがものすごくきれいでカッコいいですが、【エイリアン】1作目は未来の話なのに生活感あふれる宇宙船内がかっこよかったのに、1作目より過去の話なのにめちゃくちゃ綺麗なのは仕方ないのかなと思いながら見てました。
とはいえ、また続きが作られれば見に行っちゃうシリーズでした。そして、いきなりのターミネーター的な戦いがあってからの流れを見て、アンドロイドを作った人は改良版も同じ顔にしなければ、こんなことにならなかったのではないかと思ってしまう映画でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2017/10/03 TOHOシネマズ川崎 2018/04/13 Blu-ray
監督 | リドリー・スコット |
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脚本 | ジョン・ローガン |
ダンテ・ハーパー |
出演 | マイケル・ファスベンダー |
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キャサリン・ウォーターストン | |
ビリー・クラダップ | |
ジェームズ・フランコ | |
ガイ・ピアース |
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