●こんなお話
警備犬と警官の活躍の話。
●感想
警察犬とは違い、警備犬という犬がいることをはじめて知りました。そして、その人たちの訓練の様子なんかを知れて面白かったです。ただ、よかったのはその部分だけだったです。
主人公が、独断専行で問題ばかり起こしてる警官なのでチームワークを学ぶため、「イヌ屋」と呼ばれる警備犬を扱う部署に異動になりますが。主人公が、育てる犬シロは「アルビノ」だかっていう遺伝的に体が弱い犬を担当になり、周りのメンバーは、あいつには無理だ。と忠告しますが。この障害の設定は、ほとんど意味がなく。むしろ、シロは素晴らしい嗅覚の持ち主だってことがわかり。他の先輩犬たちの追随を許さない能力を発揮するという。だったら、最初の設定は何だったのか? 途中、1度だけ倒れるシーンがありますが。その後、普通にしてるっていう。誰も触れないし。
最初、主人公とシロは上手くいかないですが。何故か、簡単に絆を結んでしまったり。そこをメインで描かないとダメだと思いました。どうやって、犬との絆を深めていくのか。そこを描いて、クライマックスの困難で感動できるのだと思います。
何より、主人公は独断専行で周りに迷惑ばかりかけてるからって。配属されたのに、クライマックスの事件になっても独断専行してしまうので。何の成長も見られません。
そして、爆弾犯との格闘の末。主人公は、鉄骨に挟まれてしまいますが。そばに爆弾がカウントしていますが。特に、サスペンスは高まらなかったです。だって、主人公なんだもん。それに、残り5分とか6分なのにチンタラ犬と主人公のやりとりをしてるので。早く次行けよと思ってしまいます。
シロは、助けを呼びに行きますが。行きは、ものすごい時間かかってたのに。助けを呼びに行き、更に戻ってくるのはあっという間という。いくら、映画の嘘とはいえ。あまりに都合がよすぎに見えました。
そして、両足が粉々になっていそうな鉄骨をどうやってどかすのかと思いきや……。てこの原理って……。ちょっと、ほかに方法がなかったのかと疑問に思いました。
ボロボロの主人公が運ばれてるのに、チームメイトは笑顔で微笑むだけってのも。近寄って一声かけないのか? とか、そんなところばかり目がいってしまいます。
1番酷かったのは、突然のキスシーン。いつの間に恋愛感情が芽生えてたのか。全く気づきませんでした。
せっかく、警備犬という面白い設定があったのに。主人公と犬の成長物語として描ききれず。とんとん拍子に困難を突破していく、簡単な映画になってしまったのが残念でした。
☆☆
鑑賞日:2011/10/02 イオンシネマ多摩センター
監督 | 七高剛 |
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脚本 | 大石哲也 |
原案 | 小森陽一 |
出演 | 市原隼人 |
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戸田恵梨香 | |
村上淳 | |
カンニング竹山 | |
阿部進之介 | |
矢島健一 | |
堀部圭亮 | |
小林且弥 | |
本田博太郎 | |
相島一之 | |
きたろう | |
伊武雅刀 | |
若葉竜也 | |
松重豊 | |
時任三郎 |