映画【65 シックスティ・ファイブ】感想(ネタバレ):ビジュアルは圧巻のSF恐竜映画

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●こんなお話

 宇宙人が乗った宇宙船が墜落した場所が6500万年まえの地球だった話。

●感想

 難病の娘の治療費を稼ぐため、長期の宇宙探査任務に出た主人公。しかし、乗っていた探査船が小惑星に衝突し、未知の惑星に墜落してしまう。そこはなんと、6500万年前の地球。乗組員は主人公以外全員死亡しており、絶望的な状況の中で彼はサバイバルを始める。

 そんな中、睡眠装置に入っていた少女が生存していることが判明。言葉は通じないが、彼女を守りながら脱出を目指すことになる。遠く離れた場所にもう1つの脱出用ポッドがあるらしく、そこまで2人で山を越えて移動することに。少女も自分の家族が生きているかもしれないという希望を持ち、一緒に進んでいく。

 道中では様々な恐竜が襲いかかってくる。巨大な肉食恐竜、小さくて俊敏な獰猛な種類などバリエーション豊かで、未来の装備で応戦する姿は迫力がある。高性能なライフルや爆発物などSF的なガジェットが活躍し、ビジュアル的には見どころも多かったです。

 一時は洞窟内で地滑りに巻き込まれて少女と離れ離れになってしまうが、なんとか再会し再び脱出を目指す。さらに事態は悪化し、巨大隕石が地球に接近していることが判明。急がなければ、惑星そのものが滅びてしまう。

 ついに脱出ポッドに到着するが、そこにも恐竜が待ち構えており、主人公は最後の戦いに挑む。命がけの戦いの中、少女も勇気を出して加勢し、2人で協力して恐竜を倒す。そして、ようやく探査船で脱出し、命からがら地球を離れることに成功する。

 この映画、見た目は完全に人間なのに設定上は宇宙人というのが少し違和感がありました。生活文化や価値観も地球人と大差がないため、「宇宙人」という設定はあまり生かされておらず、ただの背景になっている印象。設定自体に深みがなく、掘り下げも少ないのでツカミとしての魅力は薄かったです。

 物語の展開もどこかで見たような構成で、新鮮さはあまりなく。役者のファンでなければ、物語に大きな驚きや感動を感じることは少ないかもしれないです。淡々と進むストーリーと会話の少なさが、テンポの遅さを感じさせる場面も多く、途中で眠くなる人もいるかもしれないです。

 とはいえ、恐竜とのバトルや未来の武器など、視覚的にはかなり楽しめました。登場人物がほぼ2人というミニマルな構成で、サバイバルと冒険、そして脱出劇がテンポ良く展開される点はシンプルながら魅力的でした。巨大な恐竜の迫力や隕石衝突のスケール感もあり、映像作品としては一見の価値あるとは思いました。

☆☆

鑑賞日:2023/12/25 Amazonプライム・ビデオ

監督スコット・ベック 
ブライアン・ウッズ 
脚本スコット・ベック 
ブライアン・ウッズ 
製作サム・ライミ 
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