●こんなお話
今度は空港乗っ取りのテロリストと戦うマクレーン刑事の話。
●感想
ワシントンD.C.のダレス空港で、主人公は奥さんの到着を待っていた。ところが、駐車違反で車がレッカー移動されるトラブルに巻き込まれてしまい、冒頭から前途多難。テレビでは某国のエスペランザ将軍がアメリカに護送中というニュースが流れている。
一方その頃、空港近くの教会では武装したテロリストたちが密かに集まり、そこを占拠。空港内では、主人公が不審な動きをする男たちを見かけて尾行。声をかけようとした瞬間、いきなり銃撃されて壮絶な銃撃戦が始まる。すぐに空港警察に連絡するも、相手にされず、ますます孤立無援の状況に。
そんな中、テロリストたちによって空港の管制システムが完全に乗っ取られ、閉鎖される。目的は、護送中のエスペランザ将軍の飛行機を安全に着陸させること。そのために、他の飛行機との通信を遮断し、主人公たちの妨害を排除しようとする。
飛行機との通信手段を別の方法で確保しようとした主人公は、再びテロリストと交戦。味方を一人失ったテロリスト側は報復として、偽の着陸情報を伝えて旅客機を墜落させるという衝撃的な行動に出る。多くの命が失われる中、主人公は絶対に止めなければと必死になる。
ようやく将軍の乗った飛行機の着陸場所に向かうも、待ち構えていた敵と銃撃戦になり、手りゅう弾で絶体絶命の状況に。将軍にも逃げられてしまう。教会がテロリストの本拠地だと突き止めた主人公は、陸軍の特殊部隊を要請。銃撃戦の末、追跡劇は雪山でのスノーモービルチェイスへと突入する。
ところが、なんとその特殊部隊自体がテロリスト側と内通していたという衝撃の事実が明らかに。主人公は、テロリストたちが逃亡のために使おうとしている飛行機に飛び乗って阻止を試みるが、突き飛ばされる。しかし、飛行機の燃料タンクを開けて漏れさせることに成功。爆破によってテロリストの計画を打ち砕く。
爆発の光で滑走路が照らされ、空に待機していた飛行機たちが次々と着陸。最後は無事に奥さんとも再会できて、壮絶な一日がようやくおしまい。
前作よりもアクションのスケールが大幅にアップしていて、空港という密室空間を舞台にしながら、銃撃戦、爆発、スノーモービルチェイス、そして飛行機上での肉弾戦まで、まさに手に汗握る展開の連続でした。
役に立たない空港スタッフや、期待を裏切らないヘタレなSWATなど、アクション映画のお約束がしっかり押さえられていて、ある意味で安心して観られます。とくに、スチュワート大佐が素っ裸で空手の型をしているという冒頭のインパクトは凄まじく、一度見たら忘れられない名シーンです。
ただ、なぜ軍人たちが命がけでエスペランザ将軍に従うのかという背景描写がほぼなく、そのあたりが少しもったいなかったと思います。動機が弱いために敵側のキャラクターの深みがやや欠けてしまっていました。
また、映画全体を通して、命の重みがやや軽視されていて、墜落事故で数百人が亡くなる場面は本当にショッキング。ここだけは正直、笑って済ませられない重たさが残ります。
とはいえ、無茶を無茶のまま突き抜けていくアクション映画としては満点で。おじさん刑事が軍人相手に大立ち回りを見せたり、飛行機の燃料タンクのフタがあっさり開いたりと、ツッコミどころ満載ながら、どれもアクションの勢いで乗り切っていて。走る飛行機の上での格闘シーンなど、スリル満点の連続で、最後まで目が離せなかったです。
☆☆☆☆
鑑賞日:2011/12/14 Blu-ray 2023/12/24 Disney+
監督 | レニー・ハーリン |
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脚本 | スティーヴン・E・デ・スーザ |
ダグ・リチャードソン | |
原作 | ウォルター・ウェイジャー |
出演 | ブルース・ウィリス |
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ボニー・ベデリア | |
ウィリアム・サドラー | |
ダルトン・トンプソン | |
アート・エバンス | |
デニス・フランツ | |
フランコ・ネロ | |
ジョン・エイモス |