●こんなお話
バイオテロの脅威があるぞってんで、ジャック・バウアー今回も奮闘します。
●感想
南米の麻薬カルテルのボスを捕らえたと思いきや、ジャックは組織に潜入するためにあえてそのボスを逃がすという大胆な作戦に出る。潜入捜査中にバレるかどうかの緊張感たっぷりなサスペンスが展開され、目が離せないです。さらに、生物兵器の競売相手がなんとシーズン1からの因縁の相手・ニーナ・マイヤーズだったという驚きの展開も。
テロ組織とCTUの情報戦が描かれ、生物兵器がばらまかれる直前まで迫るスリル満点の流れはさすが『24』というべき。特に、ウイルスが拡散されるか否か、ホテルでのパニック寸前のシーンは緊張感が凄まじく、一気に引き込まれました。
そして今シーズンでも、大統領の周囲で巻き起こるスキャンダルの連続が見どころの一つ。問題を隠そうとしてさらに事態が悪化し、悪には悪で対抗するという泥沼のスパイラルに突入していく過程がリアルで皮肉たっぷり。どんどん人が死んでいく展開も衝撃的で、気を抜けなかったです。
CTU内での疑心暗鬼も健在で、「味方の中に裏切り者がいるのでは?」という定番の展開が、今回も緊張感を生む。合間に、唐突に登場する赤ん坊の親子問題など「それ今いる?」と思ってしまう要素もありますが、それもまた『24』らしさ。
クライマックスでは、ある登場人物の妻が重要人物を撃ってしまうという衝撃の展開もあり、「そこ、CTUの警備はどうなってるんだ」と思わずツッコミたくなるゆるさもシリーズならでは。そして、ライアン・シャペルの運命はただただ切なかったです…。
全体として、テロとの戦いと、大統領の身内が巻き起こすスキャンダルという2つのラインが軸になっており、無駄な展開が少なく緊張感が持続。24話を一気に楽しめるシーズンでした。
☆☆☆☆
鑑賞日:2014/02/05 DVD