映画【ウエスト・サイド・ストーリー】感想(ネタバレ)

West-Side-Story
スポンサーリンク

●こんなお話

 ニューヨークのマンハッタンで移民同士の対立と恋愛の話。

●感想

 冒頭、爆撃を受けたかのような再開発されているマンハッタンの街並が映されているのはツカミとしてバッチリで、そこで生活している不良軍団2つのグループがあってのダンスや歌のミュージカル。

 話自体はロミオとジュリエットのフォーマットを使った王道の展開でそこに国籍の対立があって取り返しがつかない事態にまで発展していく悲劇や分断の辛さ暗さが見ていて辛い157分でした。

 ただ仕方ないとはいえ主人公たちがダンスパーティーで出会って一目惚れというのがあまりにも早すぎに感じてしまって、すぐキスして2人だけの結婚式をしてどこか別の街へ行こうと約束してという絶対的な行動の動機が設定されるのとか気になってしまう設定でした。そこの障害としての国籍の対立。

 ミュージカルシーンもロバート・ワイズ版でのダンサーたちの人間の身体能力の高さに驚いた印象ですが、今作では撮影技術やダンスなどのレベルは上がっているはずですが、それほどエモーションが高まったり動かされたりされることはなく。むしろ「何で突然歌い始めるんだろう。道の真ん中で踊って迷惑ではないのかな」と物語世界になぜか入り込めなかったです。

 後半に決闘からの悲劇があって、主人公同士が再会して兄を殺された人と義兄を殺した人がセックスするとかもどういう気持ちでそうなったのかとか気になって入り込めず。

 ロバート・ワイズ版でも上映時間の長さは気になりましたが、今作でも話自体はシンプルなのにやけに長く感じてまだ終わらないのかな? と時計を気にしてしまう退屈さ。

 若手の役者さんたちが上手に歌ったり踊ったりしてもリタ・モレノが最後の方に1人でしんみりと歌い上げるのがすべて持っていっちゃって圧倒的存在感で素晴らしかったです。

 警察署とかでわいわい歌ったり悲劇があった後にヒロインが明るい歌を歌ったりするのを早く終わらないかな? と終始入り込めない作品でした。

☆☆

鑑賞日:2022/03/23 TOHOシネマズ日比谷

監督スティーヴン・スピルバーグ 
脚本トニー・クシュナー 
舞台劇原案・原作アーサー・ロレンツ 
劇考案・監督・振付ジェローム・ロビンス 
出演アンセル・エルゴート 
レイチェル・ゼグラー 
アリアナ・デボーズ 
デビィット・アルヴァレス 
ジョシュ・アンドレス 
コリー・ストール 
リタ・モレノ 
タイトルとURLをコピーしました