映画【嘘喰い】感想(ネタバレ):駆け引きとイカサマの連続!知恵と度胸で勝利をつかむ男の物語

Usogui
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●こんなお話

 嘘を見破る人が裏社会の賭けゲームでいろんな対戦相手の嘘を見破ってゲームに挑む話。

●感想

 高層ビルの屋上で繰り広げられる勝負から物語は始まる。主人公は勝負の参加資格まで賭けに乗せるが敗北してしまう。彼にとってすべての始まりはそこだった。

 その後、偶然にも自動販売機でジュースを買おうとしていた若者と出会い、2人はバディのような関係になっていく。若者とともに裏カジノの世界へと足を踏み入れると、そこにはまた別の勝負が待っていた。巧妙に仕組まれたルールの裏をかきながら、主人公は対戦相手たちのイカサマを冷静に見破っていく。こうして少しずつ信頼と金を手にしていく姿が描かれていく。

 さらに物語が進むと、ひときわ異様な勝負が登場する。会員権が欲しいということで、お金持ちの老人と偶然を装って接触し、その老人が主催する人間狩りのゲームに参加することになる。そこでは常人とはかけ離れた筋肉を持つ人間兵器のような相手と対決。スリリングな追走劇と頭脳戦の果てに、主人公は再び勝利を手にする。

 そしてクライマックスには、賭けの世界で悪名高い元科学者との一騎打ちが用意されている。ルールはババ抜き。だが、対戦相手は視力を失っているはずなのに、どうしてもカードの場所を見抜いてくる。実は監視カメラをハッキングし、その映像を別の場所にいる協力者がリアルタイムで伝えていたという、極めて高度なトリックが仕組まれていた。だが主人公はそれに気づき、逆にそのトリックを逆手に取ることで勝利を掴む。敗北した相手は静かに自ら命を絶つという、重たい余韻を残してその勝負は終わる。

 物語の随所には少しクセの強いキャラクターたちが登場してくる。爆発事故を起こした科学者の過去が何度も繰り返し説明されたり、裏カジノのオーナーがまるでバラエティ番組に出ている芸人のような軽い口調で話し続けたり。ルービックキューブばかり回していて実際にはほとんど動かない敵役や、やたらと身体能力に特化した超人のような登場人物など、リアルと空想の境目が曖昧な世界が展開される。

 正直な感想は、主人公がイカサマを見破っていく展開については、それほどの驚きや高揚感は得られませんでした。「なるほど!」と感じる仕掛けや伏線回収の快感よりも、どうでもいいと感じてしまう部分が多く、少々テンションが上がりきらない印象がありました。

 銃を暴発させて監視カメラを壊したのが実は計算ずくだったという流れや、遠隔地にハッカーがいてリアルタイムで指示を出していたという展開も、全体として掘り下げ不足に感じられ、唐突に見えてしまった部分が否めません。そのハッカーの存在も含めて、もう少し丁寧な描写があれば物語に深みが出たように思います。

 登場人物のビジュアルがかなりマンガ的で、現実味に乏しい点も好みが分かれるところかと思います。観る側としてはその世界観に最初から入り込むのが難しく、どこか引いた目で見てしまう時間が続きました。そして勝負の結果が命に関わるという展開は、なかなか重たさを感じる結末でもありました。

 全体を通して、一風変わった勝負の連続や、奇抜な設定が印象に残る一作でしたが、どこか感情の寄りどころを探しにくい内容でもあったと思います。

☆☆

鑑賞日:2023/01/17 NETFLIX

監督中田秀夫 
脚本江良至 
大石哲也 
原作迫稔雄
出演横浜流星 
佐野勇斗 
白石麻衣 
本郷奏多 
森崎ウィン 
櫻井海音 
木村了 
鶴見辰吾 
村上弘明 
三浦翔平 
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