映画【ダ・ヴィンチ・コード】感想(ネタバレ):暗号と宗教の謎を追う冒険劇

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●こんなお話

 学者さんがルーブル美術館の館長が謎の死を遂げたので捜査に協力したら、自分に濡れ衣がかかって逃亡しながら事件を解決していく話。

●感想

 物語はルーヴル美術館で館長ソニエールが殺害される場面から始まる。遺体は不可解なポーズをとらされ、体には暗号が残されていた。警察に呼ばれた宗教象徴学者ラングドンは、捜査に協力するつもりでいたが、逆に自身が殺人容疑をかけられていることを知る。暗号解読官ソフィーは警察内部から情報を伝え、ラングドンを助ける。彼女はソニエールの孫娘でもあり、祖父が残した暗号を追うことを決意する。

 暗号はダ・ヴィンチの絵画に隠された秘密を示しており、二人はルーヴルを脱出して銀行の貸金庫に向かう。そこには「クリプテックス」と呼ばれる謎の容器があり、中にはさらなる暗号が隠されていた。ラングドンとソフィーは逃亡を続けながら、ラングドンの友人である英国の学者ティービングの屋敷へ身を寄せる。ティービングはキリスト教史やシオン修道会の伝説を語り、イエスとマグダラのマリアに関わる秘密が隠されていると明かす。

 一方で、事件の裏では宗教組織「オプス・デイ」と修道士シラスが動いていた。シラスは命令を受け、秘密を守る人々を次々に殺害していた。ラングドンとソフィーはクリプテックスの謎を追ってロンドンへ渡り、ウェストミンスター寺院などを巡って歴史的暗号を解いていく。しかし、その過程でシラスの襲撃やティービングの秘書による裏切りに遭う。さらに黒幕はティービング自身であり、彼はキリストの血脈の秘密を独占しようとしていたことが判明する。

 ラングドンは機転を利かせてクリプテックスを守り抜き、ティービングは逮捕される。最後にラングドンとソフィーはフランスへ戻り、ソニエールが守っていた真実に辿り着く。ソフィー自身がキリストとマグダラのマリアの末裔であり、その血脈が現代まで続いていることが明らかになる。ラングドンはルーヴルに戻り、ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」の地下にマグダラのマリアの墓が眠っていると悟る。物語は、真実が歴史の中に秘められ続けることを示して終わる。

 映像は美しく、次から次へと事件が起こり、それを主人公たちが突破していく展開は楽しめました。ただ、ソニエール館長が死の間際に血文字を書き残し、裸体で暗号を演出しているのは現実味に欠けており、少し首をかしげる場面でもありました。追いかけてくる修道士シラスの素性や、オプス・デイがバチカンとどう関わっていたのかも理解しづらく、設定がやや複雑に感じられました。物語が一度解決したかと思えば、さらにヒロインの出生に関するエピソードが30分ほど続く構成も長く感じられました。全部長い台詞と回想で説明されるのも頭に入りにくい見せかただったと思います。

 結果的に、出来事が連続していくだけで、主人公たちが葛藤を抱えながら進む人間ドラマの部分が薄まっている印象を受けました。

☆☆

鑑賞日: 2015/05/12 Hulu 2025/09/27 U-NEXT

監督ロン・ハワード 
脚色アキヴァ・ゴールズマン 
原作ダン・ブラウン 
出演トム・ハンクス 
オドレイ・トトゥ 
イアン・マッケラン 
アルフレッド・モリーナ 
ユルゲン・プロホノフ 
ポール・ベタニー 
ジャン・レノ 
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