映画【嘘八百】感想(ネタバレ)

Uso happyaku
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●こんなお話

 うだつのあがらない古美術商と落ちぶれた陶芸家の詐欺師が大物鑑定士にリベンジする話。

●感想

 古美術商の主人公が娘と豪邸に行ったら、そこの息子さんらしき人が対応して蔵に眠っている骨董品を見せてもらって千利休の品らしいものを発見して、何とか安く買い取るけど。逆に騙されてしまって、その息子さんは実は陶芸家であり今は詐欺師だとわかって、かつて酷い目に遭わされた大物鑑定士に偽物をふっかけてやろうとするところから本編が始まります。この出だしのエピソードは何が起こるんだろう? と気になる展開でよかったですが、100分の映画にしてはテンポが悪くて、そこから騙すのが上手くいくのかいかないのかのコンゲームものとして動き始まるけど、見ていて「そういうことだったのか、やられたー!」という面白さみたいなものもなく、それよりも奥さんや子どもたちとの関係に悩む展開が続くので騙し騙されの爽快感がなかったです。その割に騙す作戦がクライマックスなので見せ方とかも淡々と進むだけなのも余計にカタルシスが得られにくい映画でした。 

 どんな文字でも真似することができる人、髪や箱を偽装できる人など特殊技能を持つ仲間たちがいて、すわどうやってチームを組んで強敵を騙すのかということになるのかと思いきや、彼らもただのサクラで終わるというのも設定の面白さも感じられないし。そもそもどうやって大物鑑定士を騙す作品を作るのかと思っていたら、贋作が本物に見えるというロジックはなく、ただ頑張ったから成功した。みたいな風にしかなっていなくて面白くもなんともなかったです。 

 千利休うんちくなどがいっぱい出てきて、そこら辺のことに興味があったりしたらそういったことで楽しめるかもしれませんが、主人公の娘さんや息子さんのエピソードとかも急すぎるキャラクターの変化に戸惑ってしまったり、友近さんが出てくるとコントにしか見えなくなっちゃうとかいろいろノイズの多い作品でした。 

☆☆☆

鑑賞日: 2018/01/11 TOHOシネマズ川崎

監督武正晴 
脚本足立紳 
今井雅子 
出演中井貴一 
佐々木蔵之介 
友近 
森川葵 
前野朋哉 
堀内敬子 
塚地武雅 
桂雀々 
寺田農 
芦屋小雁 
近藤正臣 

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