●こんなお話
田舎のおじいちゃんおばあちゃんちに1週間遊びに行ったら、何やらおじいちゃんおばあちゃんの様子がおかしいぞってなる話。
●感想
姉のレベッカと弟のタイラーは、母ロレッタが恋人と旅行に出ることをきっかけに、長年疎遠だった祖父母の家で一週間を過ごすことになる。レベッカはこの訪問を題材にドキュメンタリー映画を撮影しようと考え、カメラを回しながら祖父母との生活を記録し始める。駅で出迎えた祖父母は穏やかで親切に見え、二人はペンシルベニア州の農家へと連れて行かれるが、到着後すぐに「地下室には入らないこと」「夜9時半以降は部屋から出ないこと」という奇妙なルールを告げられる。
最初は平和な時間が流れるものの、夜になると祖母ナナが異常な行動を見せ始める。レベッカは深夜にキッチンでナナが激しく嘔吐する姿を目撃し、別の日には鬼ごっこの最中に四つん這いで高速で追いかけられる。タイラーも外の小屋で大量の汚れたオムツを発見し、祖父ポップポップが町で見知らぬ人物に突然暴力を振るう場面を目撃する。祖父母は老化による症状だと説明するが、二人の不安は次第に強まっていく。
レベッカは地下室の様子を撮影しようとするが、祖父母は激しく動揺してそれを阻止する。やがてスカイプで母ロレッタと通話した際、カメラ越しに祖父母を見た母が強く取り乱し、「その人たちは祖父母ではない」と告げる。混乱の中、レベッカは地下室を調べ、本物の祖父母がすでに殺害されていることを知る。現在家にいる男女は精神病院から脱走した患者で、祖父母になりすましていた。
正体を知られた二人は本性を現し、レベッカとタイラーに襲いかかる。祖父はレベッカを部屋に閉じ込めて暴行しようとするが、レベッカは鏡の破片で祖母を刺して倒す。その後キッチンで祖父と格闘となり、タイラーが助けに入り、冷蔵庫の扉に頭を打ちつけて祖父を殺害する。二人は家の外へ逃げ出し、駆けつけた母と警察に保護される。
事件後、母ロレッタはかつて両親と激しく対立して家を飛び出した過去を語り、本当は和解の機会があったことへの後悔を明かす。タイラーはこの体験をラップとして表現しておしまい。
ドキュメンタリー形式で進行する演出が特徴的で、カメラ越しに映る日常が少しずつ崩れていく過程には独特の不気味さが魅力でした。特に夜になると一変する祖母の異様な動きや、静かな空間に突然差し込まれる異常な行動の数々は、生理的な恐怖を強く刺激してきます。
種明かしの構造は比較的シンプルでありながら、思い込みを巧みに利用した展開は印象に残りました。祖父母という存在への信頼を前提にしているからこそ、その裏切りが鮮烈に響きます。また、家族の断絶と赦しというテーマが全体を通して流れており、単なるホラーにとどまらない余韻を感じさせる作りになっていました。
一方で、POV形式ゆえに序盤の会話や日常描写が長く感じられる部分もあり、恐怖が本格化するまでのテンポにはやや引っかかるところがありました。異変が明確に現れているにもかかわらず、主人公たちの反応が穏やかすぎる場面もあり、感情の流れに違和感を覚える瞬間もあります。
また、恐怖演出自体は効果的でありながら、既視感のある手法が多く、新鮮さという点ではやや物足りなさも感じます。ただし、クライマックスの正体判明からの緊張感はしっかりと持続し、物語としての収束は見応えがありました。
奇妙さとユーモアが同居する独特の空気感もあり、終盤の展開を含めて記憶に残る作品であることは間違いない1作でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2015/10/24 TOHOシネマズ川崎 2016/08/21 Blu-ray 2026/04/23 U-NEXT
| 監督 | M・ナイト・シャマラン |
|---|---|
| 脚本 | M・ナイト・シャマラン |
| 出演 | キャスリン・ハーン |
|---|---|
| ディアナ・デュナガン | |
| ピーター・マクロビー | |
| エド・オクセンボールド | |
| オリビア・デヨング |



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