●こんなお話
大企業の秘密が語られたカセットテープを巡って戦う話。
●感想
主人公のもとに、電話越しで依頼が舞い込む。人質事件の渦中に弟が巻き込まれており、助けてほしいという内容だった。主人公は警官隊に紛れ込み、混乱の中で標的となっていた人物を救出することに成功するが、実はその男が持っていた“あるカセットテープ”こそが本当の目的だった。
その後、依頼の報酬を受け取ろうとするが、金は最初から用意されておらず、逆に命を狙われる展開に。主人公は襲撃者を返り討ちにし、ここから復讐がスタート。大企業のトップと政治家の密談に乱入し、現金10億円を強奪するという大胆な行動に出る。途中で美女の色仕掛けに引っかかりそうになったり、カセットテープを狙う検事と対峙したりと、次々に展開が巻き起こる。
検事に敗北した主人公は沖縄へと向かい、空手の師匠を訪ねて戦いの心得と精神面の修行を受ける。再びテープを奪還するが、今度は襲撃に遭って行方不明となる。検事はそのテープを使って大企業をゆすり、自らの権力を拡大しようと動き出す。
だが最後に、主人公が再登場。検事のもとに乗り込み、激しい戦いの末に直接対決で決着をつける。かつて主人公を色仕掛けで陥れようとした女も最後は金を持って逃亡しようとするが、その乗っていた車が爆発しておしまい。
途中、テレビに出演するマジシャンが実は殺し屋で、主人公と葬儀場で対決し、そのまま火葬炉で燃やされるなど、バイオレンス描写が飛び抜けていて逆に笑ってしまうようなインパクトがありました。序盤では敵対していた台湾の女性殺し屋も途中から主人公に付きまとうようになり、キャラとしては好感が持てましたが、あっさり銃で退場してしまうのは少し残念。
一見すると大企業や政治家を懲らしめるだけの勧善懲悪ものかと思わせておいて、実はその裏で正義に絶望した検事が真の黒幕として暗躍していたという二重構造にもなっていて、最後まで飽きずに見られました。上映時間もコンパクトで、80分間、千葉真一のアクションをしっかり楽しめる一作だと思います。
☆☆☆
鑑賞日:2024/01/28 Hulu
監督 | 小沢茂弘 |
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脚本 | 高田宏治 |
志村正浩 | |
小沢茂弘 |
出演 | 千葉真一 |
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池玲子 | |
北村英三 | |
汐路章 | |
ドライアン・ハワード | |
ウィリー・ドーシー | |
ヤン・ハーマンソン | |
キャッシー | |
司京子 | |
大塚剛 | |
有川正治 | |
笹木俊志 | |
福本清三 | |
高並功 | |
斎藤一元 | |
青木卓司 | |
藤沢徹夫 | |
村上冬樹 | |
中村錦司 | |
遠藤太津朗 | |
山城新伍 | |
岩尾正隆 | |
和田浩治 | |
鈴木正文 | |
志穂美悦子 |