●こんなお話
富士の樹海で自殺をしようとした米国人男性が樹海で彷徨ってる日本人男性と出会って、アメリカ生活を回想していく話。
●感想
過去の自分に後悔して、それに対して樹海で対話する。というスピリチュアルな世界観で不思議な作品でした。樹海で彷徨いながら過去を思い出してのその回想。という繰り返しでその区切りのたびに流れがぶつぎりになってしまっていると思いました。
主人公と謎の日本人男性とのやりとりもそこまでメッセージ的なものは感じらなかったです。そのため、それでいて実はこうでした。みたいなどんでん返し的な流れも逆に冷めてしまう展開でした。
結局、何でアメリカ人である主人公がわざわざ青木が原までやってくるのかがわからないので、そこが根本的な問題として終始あるためにいくら主人公が悩んだり煉獄の世界に足を踏み入れたりする流れも嘘っぽいというかリアリティが感じられないまま過ぎていく作品でした。サバイバルものとしても家族を失った男の再生物語としても中途半端に感じてしまいました。
個人的に残念だったのは渡辺謙さんがちょっとしたサバイバル術を話した時に「ディスカバリーチャンネルのMAN vs. WILD」をそのまんま「人間VS自然」と訳されてるのが悲しかったです。【ベア・グリルスのサバイバルゲーム】と翻訳してほしかった映画でした。
とはいえ、欧米人スタッフが日本の富士の樹海をスピリチュアルなものとして作ってしまえるのがくやしい作品でもありました。
☆☆
鑑賞日: 2016/10/16 DVD
リンク
監督 | ガス・ヴァン・サント |
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脚本 | クリス・スパーリング |
出演 | マシュー・マコノヒー |
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渡辺謙 | |
ナオミ・ワッツ |
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