映画【実録・連合赤軍 あさま山荘への道程】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 連合赤軍の内ゲバの話

●感想

 タイトルに実録とついている通り、60年代の安保闘争から連合赤軍結成から山岳ベース事件、あさま山荘事件に至るまでを描いた作品で、当時の時代背景や熱気に圧倒される3時間でした。

 大変な力作で相当調べたんだろうな、というのが伝わってくる内容でしたが。ドキュメンタリーとしては面白く見ることはできましたが、劇映画としてはどうなんだろう? と思ってもしまいました。リンチで次から次に殺されていくのは見てるのが辛いですが、殺されていく人たちがしだいにダイジェストみたいに描かれてしまっているようで残念でした。
 冒頭からしばらく連合赤軍の軌跡を延々と紹介されますが、正直、当時を知らないと誰が何のために何をしているのかが伝わってこなかったです。

 リーダーである森や永田の独裁的で横暴にしか見えずどこかで読んだか聞いたかであろう難しい言葉を並べてそれに酔っているにしか見えない姿は恐ろしいです。そしてそれに従ってしまう人たち。結局のところ中学生のいじめみたいなことでリンチをやっているのが何も言えないです。

 中盤の山岳ベース事件は興味深く見れましたが、あさま山荘事件になると低予算の宿命か銃撃戦がまるで迫力がなくて残念でした。そして「俺たちには勇気がなかったんだ!」と少年が叫びますが、映画全体を見て勇気がない描写なんてあったのかな? と疑問でした。当時を知らない僕からしたら、ただのカルト教団のような人たちにしか見えなかったです。

 とはいえ、仲間であるはずの人たちからわけのわからない言いがかりをつけられて殺されていくのはホラー映画のようでした。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2009/05/05 DVD  2015/07/29 Hulu

監督若松孝二 
構成若松孝二 
掛川正幸 
脚本若松孝二 
掛川正幸 
大友麻子 
出演坂井真紀 
ARATA 
並木愛枝 
地曵豪 
大西信満 
菟田高城 
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