映画【峠 最後のサムライ】感想(ネタバレ)

The Pass: Last Days of the Samurai
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●こんなお話

 長岡藩家老の河合継之助の明治維新の中、新政府や旧幕府側どちらにもつかず独立国家を行こうとする話。

●感想

 徳川慶喜が神君家康公から続く徳川250年の世を大政奉還するというのを長台詞で自分の思いを吐露するツカミから個人的に退屈でした。

 その後は新政府軍が迫る中、主人公はどうするのかという事が描かれていきます。軍事訓練をしている中、友人と喋ったり。奥さんと芸者遊びをしたり、両親や友人と自制を語らったり。そして新政府軍の陣へ赴いて、大総督へメッセージを伝えてほしいと訴えるけどけんもほろろに断られて、一晩中訴えるけど断れて、開戦しかないということで合戦。

 山で戦ったりガトリング砲で戦ったり奪われた長岡城を沼を渡って奪還したりするけど、新政府軍に押し返されて、走ってるところを主人公の足が銃撃されて歩けなくなって、部下とかと別れをしておつきの人に火葬を頼んで奥さんは仏門に入ってという。

 静かに淡々と進んでいく演出は時代劇を見慣れていないと退屈に感じるものでお年寄り仕様で娯楽作品としてはかなり退屈でした。主人公が独立国家を目指して新政府軍と幕府側の仲裁に入るみたいなことを話したりしますが、具体的にどうしたらそういう計画が実行できたのだろうかとか。新政府軍との交渉もメッセージを渡せないからという理由だけで開戦決定で領民たちの生活が破壊される苦しさとかも一応描かれますが、そんな簡単に開戦の決定をしていいのだろうかと感じたり。

 肝心の合戦も「〇〇山」「〇〇峠」などがテロップが出てワーワー! と戦っていますが、どこに誰がどれだけいてどうしたら勝ちなのか負けなのかとかもわからないので、気づいたら押されていてというものばかりでアクション映画としても物足りなかったです。ガトリング砲を撃ちまくのも河合継之助ものとしては見せ場だと思いますが、ただ撃ってるだけで撃たれた人たちはそれほど映さないので威力とか全く伝わってこなかったです。田中泯さんが竹林で刀の練習するシーンとかの意味とか読み解くのが大変でした。

 この1本で河合継之助という人が描けているのか疑問で、どうして開戦を決定してそこに至るまでの悩みや決断までの考えとか戦争をどう指揮したのかとかもわからない映画で残念でした。

 心が豊かになるみたいなことを言ってオルゴールを夫婦で聞いたりするのはよかったです。

☆☆

鑑賞日:2022/06/19 シネマサンシャイン平和島 2023/10/22 NETFLIX

監督小泉堯史 
脚本小泉堯史 
原作司馬遼太郎
出演役所広司 
松たか子 
田中泯 
香川京子 
佐々木蔵之介 
坂東龍汰 
永山絢斗 
芳根京子 
榎木孝明 
渡辺大 
矢島健一 
山本學 
井川比佐志 
東出昌大 
吉岡秀隆 
仲代達矢 
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