ドラマ【ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪 シーズン1】感想(ネタバレ):種族を超えた絆と冒険、壮大なファンタジーの幕開け

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●こんなお話

 エルフの国が弱っているのでなんとかしようとしたり星から人が降ってきたり人間の国にオークが襲撃してきたりする話。

●感想

 星から降ってきた不思議な雰囲気を持つ“おじさん”の登場から始まり、彼と旅を共にするキャラクターたちが少しずつ物語の世界を広げていく。エルフの女王が船の事故に巻き込まれて人間の地に流れ着き、そこで出会った人間の青年とバディのような関係を築いていく流れが描かれる。その中で、オークという脅威に対抗するためにエルフ側を説得する動きがあったり、人間の村が襲われて、エルフの戦士が人間と心を通わせる描写があったりと、種族を超えた関係性も丁寧に描かれていた。

 戦いの舞台は人間の国に移り、住民たちが一致団結してオークと対峙していく。数に押されて苦戦する展開が続く中、タイミングよく援軍が現れて戦況が一変するような盛り上がりもあり、戦闘シーンの迫力は印象に残りました。火山の噴火によって登場人物が死んでしまったり負傷したりと、ドラマの流れも波があり、次の展開に目を向けたくなる構成になっていました。さらに、空から降ってきたスターマンと呼ばれるおじさんのもとには邪悪な力を持つ存在も現れ、ここでも戦いが描かれる。スターマンの正体が徐々に明かされていく展開や、人間の中に隠されていた王位継承者の存在も最後には明かされて、壮大な世界観を感じさせてくれる結末でした。

 個人的には、序盤の人物紹介がややゆったりと進む印象で、複数の場所で同時にキャラクターの背景を描いていく構成だったため、物語が本格的に動き出すまでに少し時間がかかるように思いました。また、登場人物たちの会話が時代劇調の言い回しになっていて、格式のある口調が続くためか、集中力が必要な場面も多かったです。ただ、だからといって物語から離れることはなく、映像の美しさやスケールの大きさには目を見張るものがあり、ファンタジー作品としての魅力をしっかりと味わうことができました。

 全8話を通して、まだまだこれから物語が広がっていきそうな雰囲気があり、次のシーズンがどのように展開していくのかが気になるシリーズです。大河ファンタジーの世界にたっぷり浸かれる構成が心地よく、映像と音楽の演出も含めて、次回も楽しみにしています。

☆☆☆

鑑賞日:2023/05/23 Amazonプライム・ビデオ

監督フアン・アントニオ・バヨナ(J・A・バヨナ)
原作J・R・R・トールキン
出演シンシア・アダイ=ロビンソン
ロバート・アラマヨ
オーエン・アーサー
マックス・ボルドリー
ナザニン・ボニアディ
モーフィッド・クラーク
イスマエル・クルーズ・コルドヴァ
チャールズ・エドワーズ
トリスタン・グラベル
レニー・ヘンリー
エマ・ホーバス
マルケラ・カヴェナー
ジョゼフ・マウル
タイロエ・ムファフィディン
ソフィア・ノンベート
ロイド・オーウェン
メーガン・リチャーズ
ディラン・スミス
チャーリー・ヴィッカース
レオン・ワダム
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