●こんなお話
堅物のFBI捜査官とボストン市警の刑事が麻薬組織の捜査を行う話。
●感想
FBI捜査官のサラ・アッシュバーンは仕事の能力は高いが、協調性のなさから上司や同僚からは距離を置かれていた。次の昇進を狙う彼女は、麻薬組織を追うためボストンへの任務を任される。そこで出会ったのが地元警察の刑事シャノン・マリンズ。荒々しく言葉も態度も強烈で周囲から煙たがられていたが、街の裏事情には精通していた。互いに反発しながらも、麻薬組織を追うため二人はコンビを組むことになる。
二人は売人から情報を引き出し、潜入捜査を繰り返しながら証拠を積み上げていく。サラは規則を重視して着実に進めようとする一方で、シャノンは脅しや強引さを駆使して突破口を開いていく。やがてボストンを牛耳る麻薬王サイモンの存在が浮かび上がる。組織の末端を追い詰めながら核心に迫っていくが、その過程でシャノンの弟ジェイソンが組織と関わりを持っていることが判明する。弟は姉のために情報を探ろうとしたものの、逆に組織に狙われて重傷を負ってしまう。シャノンは刑事としての使命と家族への愛情の間で揺れ動く。
やがてサラとシャノンはアジトに突入し、組織の首領の正体にたどり着く。サラは負傷しながらも二人で力を合わせ、組織を壊滅させる。さらに病院で弟を狙おうとした首領を二人で撃退し、逮捕に成功する。事件後、サラは昇進の話を受けるが、彼女はボストンに残りシャノンとのコンビを続ける道を選ぶ。
典型的な刑事バディものとして楽しめる一本でした。サラとシャノンの掛け合いが終始軽妙で、言い争いのテンポや酒場でのはちゃめちゃなやりとり、クラブで大騒ぎする場面など、一つひとつのシーンで観客を笑わせてくれます。麻薬組織のボスに迫る過程や正体が明かされる展開自体には新鮮味がなく、取り調べで口を割らせて次の現場に直行という繰り返しが続く点では刑事ものとしての面白さは控えめです。しかし、主演の二人が生き生きと楽しそうに演じている姿を見るだけでスクリーンからエネルギーが伝わってきて、作品全体を引っ張っていました。物語の新しさよりもキャラクターの魅力で成立している映画で、見終わったあとには二人の掛け合いが強く記憶に残る心地よい作品だったと思います。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2018/04/05 DVD 2025/09/18 Disney+
| 監督 | ポール・フェイグ | 
|---|---|
| 脚本 | ケイティ・ディポルド | 
| 出演 | サンドラ・ブロック | 
|---|---|
| メリッサ・マッカーシー | 

  
  
  
  

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