映画【THE FIRST SLAM DUNK】感想(ネタバレ):感動と迫力が交差する極限の試合と成長の物語

THE FIRST SLAM DUNK
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●こんなお話

 王者と戦う試合と登場人物たちの回想の話。

●感想

 沖縄の美しい街で、幼い兄弟が仲良くバスケットボールをしている姿から物語は始まる。兄と仲の良い弟が、そのままバスケに夢中になっていく様子。成長した彼らは、いよいよ全国の王者との大一番に挑む試合の真っ最中。試合が進行していく中、主人公の回想が何度も挟まれ、兄の死という大きな喪失が丁寧に描かれる。

 かつての主人公は、兄の死後にバスケ部へ入部し、そこでキャプテンとの衝突や、不良風のロン毛の先輩に目をつけられ、屋上に呼び出されるといった困難を乗り越えたり。

 一方で、試合は王者が優勢な展開が続き、桜木花道の大胆かつ予測不能なプレイによって徐々に流れが変わっていく。途中、桜木が怪我をしてしまい、出場はもう無理かと誰もが思った瞬間、再びコートに戻ってくる彼の姿に全員の士気が一気に高まる。

 終盤では、1点を巡る攻防が非常に緻密に、そして時間を超越するかのような演出で描かれる。試合の末、主人公たちのチームが見事に勝利を収めます。沖縄に帰る主人公や、敗北したエースが流す涙など、それぞれの物語が締めくくられていく。そして成長した主人公が海外で試合をしている姿が映し出され、エンドロール。

 試合の途中に回想が何度も入ることで、テンポがやや落ちてしまうと感じる部分もありましたが、それを差し引いても感情を丁寧に描く構成は、物語に厚みを持たせていたと思います。スラムダンクに特別な思い入れがなくても、バスケットボールの知識がなくても、試合の展開だけでどんどん引き込まれ、どちらが勝つのか最後まで目が離せませんでした。点差が縮まるたびにハラハラし、勝てるのかどうかにドキドキし、ラストの勝利にはしっかりとしたカタルシスが感じられる、見応えのあるバスケ映画として楽しめる一本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2024/07/03 NETFLIX

監督井上雄彦 
演出宮原直樹 
北田勝彦 
大橋聡雄 
元田康弘 
菅沼芙実彦 
鎌谷悠 
脚本井上雄彦 
原作井上雄彦 
出演(声)仲村宗悟 
笠間淳 
神尾晋一郎 
木村昴 
三宅健太 
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