映画【エミリー・ローズ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 悪魔祓いを優先して西洋医学を拒否して亡くなった大学生がいて、その悪魔祓いを担当した神父の裁判の話。

●感想

 検視官がある家にやってきてその家の娘さんの死因を話す。そこに神父もいて…。主人公の弁護士が教会から神父の弁護を依頼されてどういう事件かの説明が入る。大学生が悪魔に憑かれたらしいとベッドで金縛りにあったり首をしめられたように感じる現象に襲われたりしているらしく、神父さんが依頼されて悪魔祓いを行っていたらしい。

 当然、科学的なものが現実の現代社会なので検察側は証人たちから西洋医学の観点から西洋医学を続けていれば大学生は助かった。神父が投薬治療をやめさせたから亡くなったと攻めてくる。主人公はこのままだと負けるということで焦るけど、大学生の彼氏さんや悪魔祓いの現場にいた医者がいて証言を得ようとしたり。

 裁判劇で証言の内容をもとに回想シーンが挿入されていきますが、そのこう見えているという主観としての映像が少女が叫んだり非現実的な不可解な動きをしたりして怖くてホラー映画っぽいです。いろんな証言がありその回想、そして裁判の繰り返しで単調になりそうですが、回想でのホラー描写は新鮮さはないですが、大学生が泣き叫んで大変そうで見せ場として面白かったです。

 ただ結局、悪魔祓いが是か非かということはどっちつかずの答えみたいなことで、有罪だけど懲役はしなくていいので帰ってよろしいというのはどういうことなのだろう? とモヤモヤするオチでした。それに主人公が最後に陪審員に語るスピーチが「原因はどうあれ、神父は大学生を本気で救おうとしていたのは事実」と亡くなった結果ではなく救おうとした過程の部分に注目せよというのもそれでいいのだろうかと考えてしまいました。

 結果、答えを白黒はっきりさせないといけない裁判って大変だなと裁判というシステムについて考えさせられる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/01/04 NETFLIX

監督スコット・デリクソン 
脚本スコット・デリクソン 
ポール・ハリス・ボードマン 
出演ローラ・リニー 
トム・ウィルキンソン 
キャンベル・スコット 
コルム・フィオール 
ジェニファー・カーペンター 
メアリー・ベス・ハート 
ショーレ・アグダシュルー 
ジョシュア・クローズ 
ケネス・ウェルシュ 
ダンカン・フレイザー 
ジェイアール・バワーン 
ヘンリー・ツァーニー 
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