●こんなお話
英国貴族のお父さんが息子さんを戦争に行かせたくない気持ちとイギリスのために諜報活動をしていてロシアやドイツと戦ったりする話。
●感想
1902年の南アフリカから始まり、主人公家族が赤十字として捕虜キャンプを訪ねていて襲撃を受けて悲劇に見舞われる。それから12年後、イギリス、ドイツ、ロシアが戦争していて主人公の息子さんも参戦したい。けどお父さんは当然反対。
戦争を終結するために主人公が暗躍していて、息子に表向きは平和主義者として知られているけど本当は世界中の召使などのネットワークがあって政府要人の召使から情報を入手している。イギリスの勝利のためにロシアやアメリカの協力を得る為に頑張っていくという。
ただ今までの世界征服をする悪者に対しての現代的なスパイアクションものとして楽しめるシリーズでしたが、今作は実際の歴史の裏ではこんなことが…。という内容であり、かつ反戦映画でありで130分詰め込みすぎな印象でした。そのため開始60分とか経ってから主人公が暴れるシーンがやっとあって、しかもそれはちょっとだったりで全体的に退屈でした。ロシア皇帝を操っている僧侶を毒殺しようとパーティーに忍び込んで…。というのも毒ケーキを食べさせるハラハラドキドキや催眠術の無茶苦茶っぷりやその後のダンスしながら戦うという見せ場はこのシリーズらしい激しいアクションが楽しいです。
その後は息子さんが参戦して最前線で戦うのが結構長いこと描かれて、塹壕でドイツ軍と向き合っていてドイツのスパイが情報を持ったまま中間地点で倒れたので、その情報を持ってくるための決死隊でドイツ軍と斬り殺しあいをしたり負傷したスパイをかついで走ったりと「【1917】見ているのかな?」という気持ちになって今自分が何を見ているのかわからなくなりました。そして息子が…。という流れはびっくりでよかったです。
ただその後も主人公が落ち込んでやる気なくすシーンが描かれて、そこから復活して黒幕に迫るというところとかもテンポが悪く退屈でした。アメリカを参戦するように息子が命懸けで取ってきた情報を渡しても大統領は黒幕に弱みを握られているとのことで、黒幕のアジトに乗り込んでいく。
この高い場所でのアクションも面白いっちゃ面白いですが、レイフ・ファインズという「おじさん頑張ってるな」と体の心配をしてしまうキャスティングでした。黒幕がどやー! っと出てきてもそれほど驚きやびっくりもなく「どちら様ですか?」状態で、黒幕としての活動と忍びとしての活動を両方どうやってやっていたのだろう? と気になってしまいました。
話がいろんな場所へ行って、それがまったりと描かれていくので面白さが感じ取りにくい映画で残念でした。
当時の欧州事情を知らないのでイギリス、ドイツ、ロシアの皇帝が親戚同士でというのとか貴族ってこんな生活なんだとか皇帝みんな不幸になっていくんだとか世界史として勉強にはなりました。
☆☆
鑑賞日:2022/01/12 T・ジョイPRINCE品川
監督 | マシュー・ヴォーン |
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脚本 | マシュー・ボーン |
カール・ガイダシェク | |
原作 | マーク・ミラー |
デイヴ・ギボンズ |
出演 | レイフ・ファインズ |
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マシュー・グッド | |
ハリス・ディックソン | |
ジェマ・アータートン | |
ジャイモン・フンスー | |
リス・エヴァンス | |
ダニエル・ブリュール | |
チャールズ・ダンス |