●こんなお話
連続テロや小型核爆弾、中国政府との戦いとか相変わらずいろんな出来事が起こる24時間の話。
●感想
シーズン6は前シーズンから約20か月後、アメリカ国内で連続自爆テロが頻発する一日を描き、午前6時、かつて中国政府に拘束されていたジャック・バウアーが釈放され、CTUロサンゼルス支局へと連行されるところから始まる。
アメリカ政府はテロ首謀者と目されるハムリ・アル=アサドの居場所を突き止めるため、テロリストのアブ・ファイエドが要求した「ジャックの身柄引き渡し」という非情な条件を受け入れ、ジャックは事実上の交渉材料として敵の手に渡される。ファイエドはジャックを拷問しながら、実際の黒幕は自分自身であり、アサドはむしろテロを止めようとしていたことを語り、事態は大きく反転する。
ジャックは拘束から脱出し、CTUに連絡を入れてアサド救出へと向かい、CTUの支援によって彼を保護するが、過去の因縁と憎しみに囚われたカーティス・マニングがアサドを射殺しようとしたため、ジャックは大統領命令を遂行するために、苦渋の決断としてカーティスを射殺する。
その直後、カリフォルニア州バレンシアで核爆弾が爆発し、街は壊滅的な被害を受け、ジャックは自責の念に押し潰されそうになりながらも、残された時間の中で捜査を続ける。
捜査が進むにつれ、テロ計画の背後にはロシア人元将軍ドミトリ・グレデンコが関与していることが判明し、さらに事件の根幹にジャックの父フィリップ・バウアーと兄グレアムが深く関わっている事実が浮かび上がる。
ジャックは兄グレアムを拘束し、拷問によって情報を引き出すが、自らの家族が国家を揺るがす陰謀に加担していた現実を突きつけられ、精神的にも極限へと追い込まれていく。
CTUは残された核爆弾の行方を追い、ジャックとクロエの連携によって一基を無力化するものの、ファイエドは依然として起爆装置の制御権を握っており、危機は続く。
ウェイン・パーマー大統領は補佐官トム・レノックスやカレン・ヘイズと激しく対立しながら、国家の安全と無辜の命を天秤にかけた決断を迫られ、政府内部の緊張も極限に達していく。
ファイエドは一度拘束されるが脱走に成功し、ジャックは執念の追跡の末に彼を射殺し、核爆弾の完全回収に成功する。
しかし危機はそれだけに留まらず、中国政府の工作員チェン・ジーが暗躍し、ジャックの恋人オードリーを拉致して、核関連の重要部品との交換を要求することで、事態は米中露を巻き込む国際的な緊張へと発展する。
CTU本部には中国の傭兵が侵入し激しい戦闘が勃発する中、ジャックは単独でオードリー救出に向かい、父フィリップの陰謀とも完全に決別する覚悟を固める。
最終的にジャックはフィリップとチェンと対峙し、機密部品を空爆する決定の前に甥のジョシュを救出すると同時に機密部品を奪還し、核戦争の危機を回避。
すべてが終息した後、ジャックはCTUを去る意志をにじませ、恋人オードリーのもとへ向かっておしまい。
小型核爆弾によるテロを主軸に据えたシーズンですが、過去シリーズでも類似の展開があったため、設定自体の新鮮さは控えめに感じられました。ただ、それでも1話40分の中にアクションと緊張感が詰め込まれており、気が付けば次の話へと進んでしまう吸引力は健在です。
ジャック・バウアーは今回も命令無視、強行突破、独断専行の連続で、政府や組織と正面から衝突しながら突き進んでいきますが、結果的には彼の判断が正しかったと示される構図が徹底されており、もはやジャック自身がルールの外側に存在する装置のようにも見えてきます。理屈ではおかしくても、感情的には納得させられてしまうのがこのシリーズの恐ろしさです。
CTU内部や大統領周辺に必ず内通者や裏切り者が紛れ込むおなじみの展開に加え、今回はバウアー家そのものが崩壊していく様子が描かれ、家族すら安全圏ではないという過酷さが際立っていました。もはや悲劇を通り越して、どこか異様なスケール感すら感じます。
途中から登場するドイル捜査官のキャラクター変化には戸惑いもありましたが、結果的には物語に柔らかさを与える存在として機能しており、シーズン全体のバランスを取る役割を果たしていたように思います。
主要キャラクターが次々と退場していく展開には寂しさもありましたが、その分、常に緊張感が保たれ、次に何が起きるかわからないスリルが持続していました。
終盤のオードリーに関する展開は好みが分かれるところですが、それも含めて非常に密度の高いシーズンであり、銃撃戦や爆破などの映像的な見応えも十分に備えた、シリーズファンには強く印象に残る一作だったと感じます。
☆☆☆
鑑賞日:2014/07/24 Hulu 2026/01/22 Amazonプライム・ビデオ
| 製作総指揮 | ジョエル・サーノウ |
|---|---|
| ロバート・コクラン |
| 出演 | キーファー・サザーランド |
|---|---|
| メアリー・リン・ライスカブ | |
| ジェームズ・モリソン | |
| ピーター・マクニコル |


