●こんなお話
奄美大島の16歳の高校生の男女が死ぬって何? 両親何で離婚して他の人と寝たりするって何? とかを奄美の人たちの生活とともに描いていく話。
●感想
刺青の男が海に浮いて死んでいるところから始まり、それを目撃する主人公の高校生。ヒロインの高校生は母親が余命いくばくもなく死について考えている。
物語としての山場もなく抽象的で相当集中してみないとキツいと思いました。
スタートから溺死体が見つかったというところだで、役者さんではなく現地の人を使ったかのような人たちがボソボソ喋っているのを延々と映していて、開始10分経ってもいったい何の話かわからなかったです。
しだいに主人公たちの状況がわかっていきますが、1つ1つはだいぶ長いシーンなので集中力全開で見てました。余命わずかな母親が危篤になってみんなで歌うのとかこの地方の歌は感動的ですが、いかんせん長くて退屈を感じてしまったり。そのすぐ後にヒロインが主人公に「ねえ、セックスしよう」と言ったり。いくら生と死を描こうとしているのかわかりませんが、大好きな母親が亡くなったあとにそんなこと言うのかな? とか入り込めなかったです。
主人公は母親と2人暮らしで離婚した父親に会いにいきます。そこで何で両親が離婚したのかを問い詰める。それだけだけどめちゃ長く時間かけて作られてました。首都高をバイクで2人乗りできるのかな? 銭湯にガッツリ刺青入れた人入れるのかな? というリアリティの部分ばかり気になってしまいました。
主演の2人は瑞々しくて自然な雰囲気でよかったです。特にヒロイン役の吉永淳さんは素晴らしくて実年齢は21歳だかだけど、全く見えずにリアルに16歳に見えるのがよかったです。
あとは奄美のおじいちゃん役の人とか本当に現地の人かな? と思うくらいの存在感でした。あの人が「人間は死ぬよー。誰でも死ぬよー」みたいなこと喋れば全部良いことに聞こえる不思議。仙人感なオーラがすごいです。
結局、刺青の溺死体から始める構成の意味とかあったのかな? 2つ目の窓って何だったのかな? と疑問ばかりの映画でした。
☆☆
鑑賞日: 2014/08/10 テアトル新宿
監督 | 河瀬直美 |
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脚本 | 河瀬直美 |
出演 | 村上虹郎 |
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吉永淳 | |
杉本哲太 | |
松田美由紀 | |
渡辺真起子 | |
村上淳 | |
榊英雄 |