●こんなお話
近未来のアメリカ空軍がステルス戦闘機で世界中を飛び回っているワールドポリスっぷりを発揮している中、人工知能搭載のステルス機が新たなメンバーになったことによりてんやわんやする話。
●感想
冒頭からいきなりの空中戦。戦闘機が縦横無尽に飛び回るド派手なシーンで、思わず「おお!」と声が出た。出だしとしては最高にテンションが上がった。けど、そこから先がちょっと問題でした。
延々と続くアクションシーンの数々が、どれも似たような構図に見えてきてしまって、しだいに飽きがきてしました。最初は派手でテンションも高かったのに、途中からはただただ長く感じてしまって残念。こういうアクション映画でアクションが退屈になるのは正直きつかったです。
ストーリーも破天荒すぎてついていけなかった。人工知能が雷を受けて暴走…するかと思いきや、なぜか途中からいい奴ポジションに。ヒロインが北朝鮮に不時着して、そこに人工知能と協力して救出しに行く流れに変わりますが、なぜそうなったのかがほとんど描かれず。さらに上官が実は裏切り者って展開になりますが、動機も背景もまるで説明されず、ただの悪役にされて終わってしまう。
むしろ世界中の領空をズカズカ飛び回ってるアメリカ軍のほうが悪役に見えてくるのが不思議。ロシアや北朝鮮の戦闘機がスクランブル発進してくるのも、なんだか正当防衛に思えてきます。そういう意味でも感情の軸がブレまくっていました。
途中で退場するジェイミー・フォックスに関しても、「このキャラ、何のためにいたんだ?」という謎が残るだけ。全体を通してキャラの扱いが雑すぎると思います。
あと、序盤のタイでの休暇シーン。あそこまるごとなくても本編にまったく影響ないと思う。むしろそこ削ってテンポをよくしてくれた方が良かったです。この内容で120分はさすがに長すぎると思いました。
もちろん、深く考えずに戦闘機のドッグファイトだけ楽しむ、って割り切れば悪くない部分もあると思います。でもリアリティラインが完全に崩壊していて、物語としてはもうついていけなかったです。映像は派手でも、中身がスカスカだと満足感が残らなかったです。ひたすら惜しい一本でした。
☆☆
鑑賞日: 2016/09/07 Hulu
監督 | ロブ・コーエン |
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脚本 | W・D・リクター |
出演 | ジョシュ・ルーカス |
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ジェシカ・ビール | |
ジェイミー・フォックス | |
サム・シェパード | |
ジョー・モートン |
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