●こんなお話
ロシアでテロに巻き込まれてジェノサイドするマクレーンの話。
●感想
ロシアで捕まった息子を救出しに行く父親の行動から始まる。冒頭からロシアの政治や裁判の話が出てきて、ややこしい雰囲気。ロシア語で囚人と役人が証言のことで対立したり、いきなり人が撃たれたりと混乱した状態でタイトルが始まりました。
父親である主人公は、ロシアで息子が諜報活動に関わって捕まったと聞き、現地へ飛ぶ。裁判所で息子に会おうとするが、そこにテロリストが襲撃してくる。息子は一緒に捕まっていた男を守りながら逃走し、主人公もテロリストと戦って息子を追っていく。ド派手なカーチェイスが展開され、親子は再会して逃走。
息子は実はCIAの工作員だったという事実が明かされ、隠れ家に向かうが、そこも襲撃される。守っていた男は「娘に会いたい」と語り、彼女がいるホテルへ向かう。感動的な再会があるかと思いきや、娘はテロ組織の一員で、父親を拉致。敵に囲まれるも、主人公たちは銃でバッサリ撃ち抜いて危機を突破。
男の目的がチェルノブイリ原発であると判明し、そこへ向かうと、実はその男こそがすべての黒幕だったという展開になる。政敵を排除するためにテロ計画を仕組み、娘と共に核を手に入れようとしていた。主人公と息子は彼の陰謀を見抜き、最終的に屋上での激しい格闘の末、男を突き落とす。
一方で、娘は父を殺された怒りから攻撃ヘリで突っ込んでくる。主人公がヘリに乗り込んで応戦し、最終的にヘリごとビルから落下。息子と主人公はプールに落ちて無事に生還。帰国して家族と再会、笑顔でおしまい。
映画としては、親子の確執と和解を描く王道のストーリーがありつつ、内容の8割くらいは派手な戦闘シーン。仕事ばかりで家庭を顧みなかった父親に反発していた息子と、そんな2人が戦いを通して再び絆を深めるバディもの。ただ、父親は銃をぶっ放して暴れまくるだけで、マクレーン刑事らしい知恵や工夫での戦いはあまり見られなかったです。
不死身設定がギャグに近く、どんな敵も乗り越えてしまう姿には緊張感がなくなってしまうものでした。カーチェイスも爆破も、とにかく派手だけど単調で、途中から何を目的に戦っているのかよくわからなくなっていったり。
敵も親子、主人公たちも親子、敵は金で繋がれ、主人公たちは正義で繋がれている。そうした対比の構造は面白かったですが、アクション映画としてはご都合主義と破壊の連続で、笑えてしまうほどの大味さでした。
特に終盤の、娘がヘリで特攻してくるシーンはやりすぎで、主人公たちがビルから落下しても生きてるという描写も笑ってしまうものでした。人命も物も何もかも破壊していくアメリカンな突進スタイルは、ある意味潔く振り切れている1作でした。
☆☆
鑑賞日:2013/02/15 Blu-ray 2022/02/23 Disney+ 2025/06/16 Amazonプライム・ビデオ
監督 | ジョン・ムーア |
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脚本 | スキップ・ウッズ |
出演 | ブルース・ウィリス |
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ジェイ・コートニー | |
コール・ハウザー | |
メアリー・エリザベス・ウィンステッド | |
ユーリヤ・スニギーリ | |
ゼバスチャン・コッホ |