映画【ダイ・ハード/ラスト・デイ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ロシアでテロに巻き込まれてジェノサイドするマクレーンの話。

●感想

 ニュース映像からロシアでの説明があって、そこからして飲み込みにくい設定で始まり。ロシア語で囚人とロシアの偉い人が裁判で証言するしないだかで対立していたり、飲んでいる男を射殺する男がいてタイトルがあり、主人公が息子がロシアで捕まったのでレスキューしにいく。裁判所で息子が裁かれるところに襲撃があって証人と一緒に逃げる息子を助けようとする主人公と敵の追いかけっこが始まっていきます。 

 離れ離れで疎遠だった父親と息子が描かれるというのはわかりやすい確執と再生は、王道かつ普遍的なもので見やすい映画だと思います。仕事ばかりで家族を顧みなかった父親とそんな父親に反発する息子。彼らがこの映画を通して絆を深めていく。というドラマは添え物にすぎず、100分間の半分か8割くらいはひたすら戦っている映画でえらいことになってました。マクレーン刑事らしくなくでかい銃器を持って撃ちまくってるだけで銃声が激しいですが、眠気が襲ってくるアクションでした。圧倒的不利な状況から知恵や知略を尽くして戦うということは影をひそめ、ひたすら破壊の限りを尽くすという。オラオラと突っ込む父親に慎重な息子のバディものとして小ネタもいっぱいで見ていて楽しいです。

 ただもはやキャラクターとしての不死身という設定がギャグとなってしまっていて、ピンチの緊張感が一切ないのが振り切っていて面白いっちゃ面白いですが。もう何でもアリでどんな敵でもギャグ要素の1つとなってしまうのが残念でした。クライマックスの戦いを始め、ほとんどのアクションシーンが無茶苦茶でハチャメチャでありえないもので、ずっと見ているともう何で戦っているのかということすら忘却の彼方へと消えてしまう映画で、敵も親子であり主人公たちも親子、敵は金が親子の絆であり主人公たちは正義が絆であるため勝敗がわかれるというのは面白かったです。

 ダイ・ハードらしい敵の陽動みたいなのもわかりにくく、狙われていた証人が実は…な展開となってもポカンとする行動でびっくりや面白さにつながるどんでん返しみたいな面白さはなく。

 それに迫力あるアクションシーンは単調で、主人公と息子を追いかけてロシアの街をカーチェイスするのとかもガチャガチャした映像は見ていて疲れるもので、ずーっと爆破爆破を見ているとどうでもよくなってきてしまうというアクション映画としては盛り上がることがなかったです。
 人様に迷惑かけても自分たちがよければそれでもいいアメリカンな強気な押しがものすごいことになっている映画で残念でした。

 クライマックスでの戦いもヘリで我を失ったカタキ役の娘が主人公たちに突っ込んでいくという行動も無茶苦茶だし、主人公たちがすれ違いざまにビルを飛び降りて、ヘリに乗ってた娘さんの「あ~れ~」という表情で墜落していくのは笑えるシーンでした。

 不死身であり人様に迷惑をかけても気にせず器物を破壊しまくっても謝る気持ちにすらならない、正義のためなら当然とばかりの態度がさすがのマクレーン親子な映画でした。

☆☆

鑑賞日:2013/02/15 Blu-ray 2022/02/23 Disney+

監督ジョン・ムーア 
脚本スキップ・ウッズ 
出演ブルース・ウィリス 
ジェイ・コートニー 
コール・ハウザー 
メアリー・エリザベス・ウィンステッド 
ユーリヤ・スニギーリ 
ゼバスチャン・コッホ 
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