●こんなお話
アメリカの片田舎で宇宙人侵略をきっかけに家族再生する話。
詳しいあらすじ解説はMIHOシネマさんの映画ブログにて
●感想
奥さんを失って生きる意味を見つけられずにいるお父さん、信仰を捨てて何を頼りに生きているのかわからない。
そんなある日、家の周りで異変が起き始めて、何か物凄いことが起こってるけど。緊迫感は感じられない、けど、テレビの世界は凄いことになってる。ここらへんの異常事態との距離感がリアルなのが良いです。
宇宙人がめちゃくちゃ弱いと突っ込みたくなりますが、映画を見て最初の主人公が何を思っていたのか? そして終わったらどうなっていたのか? を見れば、宇宙人の存在理由がわかると思います。生きる意味を見失っていた主人公が、乗り越えるべきもの。最後に奥さんの最後の会話の回想が入って説明されます。それは「生きる意味を見つける」ということ。意味がなかった人生から意味を持つ人生へ。
ジェームス・ニュートン・ハワードの音楽が静寂の映画をめちゃくちゃ雰囲気盛り上げてくれますし。正面か真横の90度のカットが印象的で、フィックスを多用したタク・フジモトさんのカメラワークも最高にかっこよくてそれを堪能できるだけでも良い映画でした。
問題は、序盤でいきなり異変が起こってしまうため、子どもたち弟に対して何を思ってるのかわかりづらいため。宇宙人に襲われピンチになった時に息子や娘に語りかけたりするのを感動的に描かれますがイマイチ乗り切れないです。
それに、何でジョージ・A・ロメロの映画みたいな籠城戦になるんだろうとか、弟がニュース番組に映る宇宙人を見てのリアクションが大げさすぎるとかいろいろあります。だってテレビ見て「うおー!」と壁まで後ずさるってなかなかのリアクションでした。それと伏線の張り方も雑なのが多くて、娘が水を集めるとかってのも無理やりすぎるでした。息子の喘息も弟の野球も娘の水集めもすべて意味があったのか。偶然なのかとか深読みしたくなる映画でした。
☆☆☆☆
鑑賞日:2013/02/20 Hulu
監督 | M・ナイト・シャマラン |
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脚本 | M・ナイト・シャマラン |
出演 | メル・ギブソン |
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ホアキン・フェニックス | |
ロリー・カルキン | |
アビゲイル・ブレスリン | |
チェリー・ジョーンズ | |
M・ナイト・シャマラン |