映画【シャンハイ・ヌーン】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　皇帝を守る近衛団のジャッキーとズッコケ強盗団の白人さんのガンマンが相棒となって誘拐されたお姫様を救うという話。

●感想

　ジャッキーが西部劇の世界にいるという視覚的な面白さがいいです。序盤、強盗団によって味方とはぐれてしまったジャッキーがインディアンと戦う序盤からジャッキーらしいいろんな物を使ったアクションで楽しかったです。
　そしてインディアンのお嫁さんをもらうことになるジャッキー。このインディアンのお嫁さんがピンチになると現れて救ってくれるという都合のいいキャラクターでした。エピローグでガンマンと付き合うことになるのは急すぎる気がしました。いくらコメディとはいえ。

　ジャッキーのコミカルなアクションがある一方、相棒のガンマンは銃の腕前はからきしで口だけの男ですが。この人のドラマ部分が弱すぎでクライマックスで凄腕のガンマンとの対決では単純にミラクルだけで乗り越えてしまってもカタルシスは得られないです。ただのお調子者から何の変化も見られないという。
　お調子者で銃の腕はからきしな男がジャッキーという相棒のために行動するという変化の過程を描いてくれないと、ちょっと盛り上がることのできないクライマックスで残念でした。

　ジャッキーは守るべき皇室のお姫様となんかいい感じになりますが、お姫様とそんな簡単に恋仲になってしまうものなのかも疑問です。身分違いの障害はそんな簡単に乗り越えることができてしまうのかと疑問に思いました。
　
　全体として面白いバディアクションだし楽しめますが、コメディだからといってどこか人間を描くことを軽く流してしまっているのではないかと思ってしまう映画でした。　

☆☆☆

鑑賞日: 2013/05/14　DVD