●こんなお話
離婚して子供達と新しい場所へ引っ越したら、その家の庭が大変なことになる話。
●感想
アリの巣とかのアップにクレジットが入る印象的なオープニングでした。ケヴィン・コスナーと娘と息子が母親に不倫相手と逃げたらしくてシングルファーザーとして頑張ろうとしているらしい。仕事は作家で編集者から催促の電話があって一行も書けずスランプらしい。娘が庭で大きな塚を見つけて、その日から娘の様子がおかしくなっていって…。
ケヴィン・コスナーと思春期の娘が理解できないもの+家の周囲で不穏な空気があるという2つの要素が同時進行で進む不思議な映画でした。冒頭で結構すぐに娘が2階の窓から外を眺めていると、すぐそばで変な生き物の動く影が見えるという。
最初、引っ越してきたばかりのときは主人公と娘がうまくいっておらず。この映画を通して、親子関係が変化するのかと思いきや、その変化もそれほどなくてただ娘がおかしくなっていくだけでは絆が深まって感動を得るとかなかったです。その娘がおかしくなる描写も、謎の藁人形を持っていたり、泥だらけになって帰ってきたり、意識がない状態で夜に歩き回ったりなどで、ありきたりなもので100万回くらい見てきたことあるような描写が続くので面白さがなかったです。
主人公と学校の先生と良い感じになるのかロマンスがあるのかと思いきや、それもあっさりとしたまま終わってしまうのであの先生の役もそれほど深みはなく。さらに先住民の文化だかを調査している教授も塚を見つけて「研究している、塚を壊さないで」という感じで登場してくるだけでその後出てこないとかも残念でした。
ホラー映画的な怖さや面白さが最後に少しありますが、クライマックスのバトルも暗闇で何が映ってるのかわからないまま終了なのも不完全燃焼でしたし、最初に暗がりからクリーチャーが登場するのとかは失笑なクリーチャーデザインでした。娘さんがあのクリーチャーに何をされて意識を乗っ取られて体にぶつぶつができてとかの説明もないのが、一体何だったのかという現象だったり。前の住人である人が焼死したらしいってんで、その親族に会いに行ってというのとかも、真相のヒントが与えられるだけでヒントがわかって面白いという感じではなかったです。
とはいえ、ケヴィン・コスナーが娘に悩む姿や銃をぶっ放すだけで楽しい気持ちになってスター映画として楽しむことのできる1本でした。
そもそも謎の生物の説明も不足していて、研究者なんかも出てきますが解説するだけに終わる役割で出てきた意味があまりなかったように思えました。
生命の危険に陥ったときの家族愛を見てみたかったです。
☆☆
鑑賞日:2011/05/05 DVD 2022/02/03 DVD
監督 | ルイス・ベルデホ |
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脚本 | ジョン・トラヴィス |
出演 | ケビン・コスナー |
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イバナ・バケロ | |
ガトリン・グリフィス | |
ノア・テイラー | |
サマンサ・マシス |