●こんなお話
アッシュがまたまた死霊を甦らせちゃって死霊と死闘を繰り広げられる話。
●感想
映画の世界観をまるごと10話のドラマシリーズに移植してしまった大胆さにまず驚かされる。あの『死霊のはらわた』の空気感をそのまま引き継いでいるのはすごいし、映画ファンにとっては嬉しい展開です。
ただ、映画ではあえてのチープ感が逆に魅力だった部分もあったけど、ドラマでは全体的にクオリティが高く、CGや撮影の迫力も段違い。その分、あの”らしさ”が少し薄れてしまったのは正直残念だった。安っぽさゆえの怖さや笑いが、現代のテレビ技術で洗練されすぎてしまった感じでした。
1話が30分程度と短いのは非常に良くて、サクッと見られるテンポ感もこの作品に合っていました。しかもその短さの中でしっかりと死霊との戦闘が詰め込まれていて、毎回必ず誰かが無惨にやられていく。主人公アッシュも例外ではなく、毎話のように血みどろになりながら死霊を相手に戦い続けている姿は、まさに”おなじみのアッシュ”という感じです。
物語の流れとしては、主人公たちがじわじわと死霊に追い詰められていく展開で、最後には死霊側からまさかの取引を持ちかけられるという衝撃の展開。アッシュは自分と仲間さえ助かれば他はどうでもいいという判断を下し、かなり自己中心的な選択をする。その結果、完全にバッドエンドとも言えるようなラストに突き進んでいくのが意外で、良い意味で裏切られました。
それにしても気になるのは、アッシュを追っていた謎の女性ルビーの正体。結局、何者だったのか明かされないまま終わってしまったし、パブロに憑いた仮面から生まれたゾンビのような子どもも正体不明。謎が多く残されたままシーズン1は幕を閉じます。
とはいえ、全体としては十分楽しめるスプラッタ・ホラー・コメディになっていて、血まみれの演出やB級感のエッセンスはちゃんと生きていました。シリーズの続きが気になる、ホラーファンにこそオススメしたい作品でした。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2016/12/30 Hulu
製作総指揮 | クレイグ・ディグレゴリオ |
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出演 | ブルース・キャンベル |
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レイ・サンティアゴ | |
イサイア・ワシントン | |
ルーシー・ローレス | |
ダナ・デロレンゾ |
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