映画【シャンハイ】感想(ネタバレ)

shanghai
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●こんなお話

 太平洋戦争直前の上海でみんな揉める話。

●感想

 太平洋戦争間近の上海でアメリカ人諜報員が殺されたので、その調査に来た主人公がやってくる。新聞記者として活動して、諜報員が調査していて中国黒社会のボスと接触して彼と彼の妻に日本海軍の大佐と知り合いになる。

 諜報員の愛人の日本人がいたらしいとか黒社会のボスの妻の父親が南京の日本軍の蛮行を訴えて殺されたことを話したり。抗日組織が日本軍に攻撃して大佐が探している女性を抗日組織が匿っていて味方と人質交換をしようとしていたり、奥さんが抗日組織の1人として活動していて、主人公も協力することにしてキスしちゃったり。

 日本軍に捕まって拷問を受けて協力者で逃がした人物を殺されたりする主人公だったけど、黒社会のボスが奥さんを助け出すけど、大佐が奥さんを尋問のために同行を強制。怒ったボスが銃を乱射して奥さんを救出。同時に真珠湾攻撃が始まって混乱の上海を主人公と女性が逃げておしまい。

 何故、誰に諜報員が殺されたのか? というところから物語がスタートしますが。しだいに調べていくうちに、上海に寄港していたはずの日本の空母がいなくなっていることを知って主人公は何か日本に動きがあると察知しますが、そこらへんの歴史的な動きはしだいに忘れていき、主人公と抗日運動のコン・リーのラブストーリーが入って。闇社会のドンのチョウ・ユンファも最初の存在感が何だったのかというくらい消えていき、渡辺謙さんに至っては。涙ながらに真相を語るシーンでその器の小ささにガックリきてしまい話の軸が飲み込みにくくて興味を持ち続けるのが結構辛かったです。

 物語の方向も、わかりずらくて。主人公のモノローグがやたら入る序盤では、犯罪小説のような展開でワクワクしましたが、主人公が何を追っているのかがわかりずらくなりました。ただ、遠くからコン・リーを見つめていたりしてるだけの男にしか見えなかったです。

 結局、主人公の欲求がイマイチわからず。後半になってコン・リーとの恋愛になっていきますが、ちょっと展開遅すぎる印象でした。最初の殺人事件を追っているところは薄れてしまってしまった感いっぱいでした。

 とはいえ、美術や衣装はさすがにカッコよく。雨の中、拳銃をぶっ放すチョウ・ユンファや眼力するどいケンさんに美しいコン・リーさんが見れるだけでも満足な映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2011/08/21 DVD 2024/02/17 WOWOW

監督ミカエル・ハフストローム 
脚本ホセイン・アミニ 
出演ジョン・キューザック 
コン・リー 
チョウ・ユンファ 
デヴィッド・モース 
渡辺謙 
フランカ・ポテンテ 
ジェフリー・ディーン・モーガン 
菊地凛子 
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