映画【千利休 本覚坊違文】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 千利休が亡くなってから30年後、彼の弟子であった本覚坊が信長の弟の織田有楽斎から「利休はなぜ死罪となったのか? そして、死に際して利休は何を考えていたのか?」というのを、本覚坊と有楽斎の対話と回想の話。

●感想

 序盤は何故、利休が切腹を命ぜられて死ぬことになったのか? というミステリーとして描かれてますが。気づくと話は、利休の死ということより利休が死ぬ際、どのような気持ちになったのか? ということに主題が映ります。
 台詞や映像が哲学的で2畳の狭い1室で、茶の名人たちが語らったり。弟子と本覚坊と千利休とが語らう場面などの台詞がカッコいいです。

 茶の名人たちは何故、全員殺されるのか? 無を目指した男たちが実践したこと。芸術を完成させるためにどんなことでも受け入れ、何もしない境地。
 ちょっと暗い答えかなとも思わなくはないですが、それは主人公の本覚坊への教えとして本覚坊の前にわざわざ死んでからも何故出てくるのか? ということを考えると面白いです。

 ただ、千利休が秀吉の怒りを買って切腹させられた、とか。利休の高弟・山上宗二や古田織部などが重要な役で出てくるので、とくらいの千利休についての必要最小限のことを知っておかないとつらい映画になると思いました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/07/10 Hulu

監督熊井啓 
脚本依田義賢 
原作井上靖 
出演奥田瑛二 
三船敏郎 
萬屋錦之介 
加藤剛 
芦田伸介 
上條恒彦 
内藤武敏 
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