映画【スクリーム6】感想(ネタバレ):ニューヨークで始まる惨劇

Scream VI
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●こんなお話

 前作で生き残った主人公たちがNYでまた襲われる話。

詳細ネタバレあらすじ

 大学教授ローラ・クレインは、バーで知り合った男との待ち合わせ場所へ向かう途中、電話で誘導されながら人気のない路地へ入り込む。しかし、そこでゴーストフェイスに襲われ命を落とす。ところが犯人はすぐに仮面を脱ぎ、その正体が大学生ジェイソンであることが判明する。ジェイソンは前作で死亡したリッチー・カーシュを崇拝し、新たな殺人劇を始めようとしていたが、その直後、さらに別のゴーストフェイスから電話を受ける。ルームメイトのグレッグはすでに殺害されており、ジェイソンも自宅で惨殺されるという幕開け。

 前作の事件を生き延びたサムと妹タラはニューヨークで新生活を始めていた。タラは大学へ通い、チャドやミンディと学生生活を送る一方、サムは事件の後遺症と向き合いながら妹を守ろうと神経を張り詰めて暮らしていた。しかし世間では「本当の殺人鬼はサムだった」という陰謀論が広まり、彼女は世間から冷たい視線を向けられていた。その過保護な態度にタラは反発し、姉妹の間には少しずつ距離が生まれていく。

 そんな中、新たなゴーストフェイスが現れ、サムたちを執拗に狙い始める。現場には歴代事件で使われた古いマスクが残されており、単なる模倣犯ではなく、過去の事件に強い執着を持つ人物が犯人であることが判明する。事件を担当する刑事ウェイン・ベイリーが捜査を開始し、さらにゲイル・ウェザーズやFBI捜査官となったカービー・リードも事件へ加わる。

 一行は、歴代ゴーストフェイス事件の証拠品が大量に集められた秘密の廃劇場へ案内される。そこには歴代のマスクや凶器、衣装まで保管されており、犯人がシリーズ全体を研究し続けてきたことが明らかになる。サムは実父ビリー・ルーミスの幻影を見るようになり、自分にも父と同じ血が流れていることへの恐怖を抱き続ける。

 やがてサムたちのアパートが襲撃される。ルームメイトのクインが殺害されたように見え、アニカは避難用のはしごを渡る途中でゴーストフェイスに揺さぶられ、高所から転落して命を落とす。この一連の場面はシリーズ屈指の緊張感に満ちたシーンとなっている。

 その後、サムの担当医クリストファー・ストーンも殺害され、犯人はカルテを持ち去る。さらにゲイルの自宅も襲撃され、電話越しにデューイの死を持ち出して精神的に追い詰めたうえで襲撃する。ゲイルは重傷を負いながらも一命を取り留める。

 ミンディは仲間たちに「今回は単なる続編ではなく、シリーズ全体を扱うフランチャイズ作品だから誰も安全ではない」と説明する。しかしその直後、地下鉄で単独行動となった彼女もゴーストフェイスに襲われ重傷を負う。

 サムたちは廃劇場へ集まり犯人を迎え撃つ計画を立てるが、ベイリー刑事から「カービーは精神的問題でFBIを解雇されている」と知らされる。一方でカービーもベイリーを疑っており、誰を信じればいいのかわからない状況となる。

 劇場ではチャドが二人のゴーストフェイスを相手に壮絶な戦いを繰り広げ、何度も刺されながら仲間を逃がす。その直後、ベイリーが姿を現し、カービーを撃ったうえで自らが黒幕であることを明かす。さらにゴーストフェイスの正体はイーサンと、死亡したと思われていたクインだった。クインの死は狂言であり、最初からサムたちを欺くための計画だった。

 ベイリー、クイン、イーサンは実の家族であり、前作でサムに殺害されたリッチー・カーシュの父、妹、弟だった。彼らはリッチーの復讐を果たすために偽名を使ってサムたちへ近づき、ネット上で陰謀論まで流して彼女を社会的に追い詰めていた。劇場に集められた歴代事件の証拠品も、もともとはリッチーが収集していたコレクションだったことが判明する。

 最終決戦ではタラがイーサンの攻撃をかわし、口の中へナイフを突き刺して倒す。サムはクインを銃で撃ち抜き、最後はベイリーと対決する。父ビリーのゴーストフェイス衣装を身にまとったサムは、電話越しにベイリーを追い詰め、何度もナイフで刺した末に頭部へ致命傷を与えて復讐を終わらせる。さらに再び襲いかかったイーサンは、生存していたカービーによってテレビを落とされ絶命する。

 事件後、重傷を負っていたチャドも生還し、ミンディやゲイルも命を取り留める。タラは姉に「もう一人で背負わなくていい」と伝え、サムも妹を過度に守ろうとする生き方を改める決意を固める。そしてサムはビリーのマスクを静かに地面へ捨て、自分は父とは違う人生を歩むことを選び、その場を後にしておしまい。

●感想

 シリーズの定番をあえて覆す冒頭の展開には驚かされました。最初の殺人が終わった直後に犯人の素顔を見せ、その人物までも新たなゴーストフェイスに殺されてしまう構成は非常に新鮮で、「今回は今までとは違う」という期待感を一気に高めてくれます。ニューヨークという大都市を舞台にしたことで、人混みの中でも平然と襲撃が行われる場面や、地下鉄でゴーストフェイスが紛れ込むシーンなど、これまでのシリーズにはなかった恐怖が味わえました。

 スプラッター映画としての完成度も高く、包丁やナイフによる攻撃の痛みが画面越しにも伝わるほど生々しく描かれています。特にアパートからはしごを渡る場面や、ゲイルの自宅での襲撃シーンは緊張感が途切れることなく続き、ホラー演出の巧みさを存分に堪能できました。

 一方で、終盤の正体暴露については、過去シリーズの人物関係や事件をしっかり覚えていないと盛り上がりにくい印象も受けました。リッチーとのつながりが物語の核となっていますが、シリーズを通して鑑賞している方と、前作の記憶が曖昧な方とでは受け止め方に大きな差が生まれそうです。廃劇場に歴代事件の証拠品が並ぶ演出はファンサービスとして魅力的でしたが、その分シリーズへの理解が求められる作品でもありました。

 それでも、シリーズの定番を尊重しながら新しい仕掛けを積極的に取り入れ、終始テンポよく緊張感を維持している点は見事でした。ホラーとしての怖さとサスペンスとしての駆け引き、そしてスラッシャー映画ならではの痛快さをバランスよく楽しめる一本だったと思います。

☆☆☆

鑑賞日:2026/06/29 Amazonプライム・ビデオ

監督マット・ベティネッリ=オルピン
タイラー・ジレット
出演メリッサ・バレラ
ジャスミン・サボイ・ブラウン
ジェナ・オルテガ
コートニー・コックス
メイソン・グッディング
ヘイデン・パネッティーア
デヴィン・ネコダ
ダーモット・マローニー
ヘンリー・ツェーニー
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