映画【インデペンデンス・デイ:リサージェンス】感想(ネタバレ):20年後の地球を襲う新たな侵略

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●こんなお話

 またエイリアンにアタックされて戦う話。

詳細ネタバレあらすじ

 1996年に地球へ侵攻したエイリアンとの戦いから20年。人類は撃墜した異星人の技術を解析し、その技術を軍事や宇宙開発へ応用して大きな発展を遂げていた。世界各国は協力して地球防衛組織「ESD」を設立し、月面基地や軌道防衛システムを整備して、再び訪れるかもしれない侵略へ備えている。

 侵略20周年を目前に控えた頃、ESD長官となったデビッド・レビンソンは、アフリカに墜落したまま残されていた巨大エイリアン艦を調査する。そこで艦が地球内部へ向かって掘削を行っていた痕跡を発見し、撃墜される直前に母星へ救難信号を送信していた事実を突き止める。

 一方、かつてエイリアンと精神的につながった経験を持つ元アメリカ大統領トーマス・ホイットモアは不吉な幻覚を見るようになり、20年間昏睡状態だったブラキッシュ・オークン博士も突然目を覚ます。二人は再び侵略者が地球へやって来ると警告する。

 その頃、月付近にワームホールを通って謎の球体型宇宙船が出現する。デビッドは敵ではない可能性を訴えるが、各国首脳は危険と判断して攻撃を命令し、球体は撃墜されてしまう。しかし直後、直径約5000キロにも及ぶ超巨大母艦が地球圏へ到達し、その圧倒的な重力によって月面基地を破壊する。

 さらに巨大母艦の重力場は地球にも影響を及ぼし、都市や高層ビル、船舶までもが空中へ吸い上げられて落下し、世界中で壊滅的な被害が発生する。

 月基地にいたジェイク・モリソンやディラン・ヒラーたちは辛うじて脱出に成功し、デビッドたちは撃墜された球体宇宙船から謎の装置を回収してエリア51へ運び込む。

 一方、巨大母艦は大西洋上空で停止し、地球の核へ向かって巨大な掘削装置を展開する。目的は地球の中心核からエネルギーを採取することであり、掘削が完了すれば地球の磁場が消滅し、人類は生存できなくなると判明する。

 エリア51で起動した装置からは白い球体状の人工知能が現れる。それは侵略者とは敵対する高度文明が送り込んだ知性体であり、ハーベスターと呼ばれる侵略種族と長年戦い続けていること、人類へ協力するために地球へやって来たことを明かす。

 さらにハーベスターは巨大な女王によって全軍が統率されており、その女王を倒せば侵略は止められると説明する。

 ESDは母艦内部への総攻撃を開始するが、それは女王が仕掛けた罠だった。戦闘機部隊は次々と撃墜され、多くの兵士が命を落とす。ジェイクやディランは敵戦闘機を奪って脱出し、女王の行動を追跡する。

 人工知能を狙う女王は護衛艦隊を率いてエリア51へ向かう。人類は人工知能を安全な場所へ移し、おとりを利用して女王を誘導する作戦を実行する。

 ホイットモア元大統領は宇宙タグボートへ核融合兵器を搭載し、自ら操縦して女王の護衛艦へ体当たり攻撃を仕掛ける。命を犠牲にした攻撃によって護衛艦は破壊されるものの、女王は強力なエネルギーシールドによって生き延びる。

 最後はパトリシア・ホイットモアが操縦する戦闘機が女王のシールドを破壊し、その隙を突いたディランたちが総攻撃を開始する。激戦の末にディランが女王を撃破すると、統率者を失ったハーベスター軍は地球核の掘削を中止し、巨大母艦は地球から撤退する。

 戦いの後、白い人工知能はハーベスターとの戦争は宇宙全体で続いていると語り、人類へ新たな技術を提供して反撃に加わるよう提案する。人類は新たな宇宙戦争へ向けて歩み始めておしまい。

●感想

 前作から続投するキャラクターに加えて多くの新キャラクターが登場しますが、それぞれの人物像や関係性が十分に描かれないまま物語が進んでしまうため、感情移入しにくい作品でした。

 エイリアンの技術を取り入れたことで、人類は月や地球を自由に行き来し、土星にまで基地を建設できるほど科学技術が発展しています。しかし、兵器こそ未来的になっているものの、都市や人々の暮らしにはほとんど未来らしさが感じられず、世界観に入り込むことができませんでした。

 アクションシーンも前作で印象的だったミニチュア撮影の迫力がなくなり、ほぼCGへ置き換わっています。映像自体のスケールは大きいものの、どこかで見たような既視感のある演出が多く、他のSFアクション映画との差別化があまり感じられませんでした。

 物語の導入にも気になる点が多くありました。前作以上に巨大な宇宙船が接近しているにもかかわらず、人類がほとんど気付けなかった展開には違和感があります。また、正体不明の球体宇宙船を十分な確認も行わず攻撃した結果、それが侵略者とは別勢力だったという流れも、人類の判断があまりに短絡的に映ってしまいました。

 さらに、エイリアンの技術を兵器へ応用できるほど研究が進んでいる一方で、言語や通信、文化などを十分に解析していないような描写もあり、世界設定との整合性に疑問を感じました。

 仲の悪かったパイロット同士が共闘する展開や、戦場へ向かう男性を待つ女性、元大統領と娘の親子関係など、さまざまな人間ドラマが盛り込まれています。しかし登場人物が多すぎるため、それぞれのエピソードが十分に掘り下げられず、最後まで応援したいと思える人物がほとんどいませんでした。

 映像のスケールアップは感じられるものの、前作が持っていたシンプルで熱いドラマや、個性的なキャラクターの魅力は薄れてしまった印象を受けた作品でした。

☆☆

鑑賞日: 2016/07/10 チネチッタ川崎  2017/03/23 Blu-ray 2026/08/06 Amazonプライム・ビデオ

監督ローランド・エメリッヒ 
脚本ニコラス・ライト 
ジェームズ・A・ウッズ 
ディーン・デブリン 
ローランド・エメリッヒ 
ジェームズ・ヴァンダービルト 
出演リアム・ヘムズワース 
ジェフ・ゴールドブラム 
ビル・プルマン 
マイカ・モンロー 
トラヴィス・トープ 
ウィリアム・フィクナー 
シャルロット・ゲンズブール 
ジャド・ハーシュ 
ジェシー・アッシャー 
アンジェラベイビー 
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