●こんなお話
カリフォルニア一帯を大地震が襲って、ロック様が家族を救う話。
●感想
冒頭の主人公が所属するレスキュー隊の活躍からさすがの迫力で、その迫力が出てれば無問題な映画で襲ってくる大地震とか津浪とかでドキドキできれば正解だと思えてそれが出てるので楽しめる映画でした。
けど冒頭で出てきたレスキュー隊は本筋が始まっちゃうとまったく出てこず…。完全なロック様の安心感のみで突破していくので、いくら迫力の破壊シーンが出てきても入り込めないのが痛いです。主人公は離婚間際でうんぬんとか、過去の娘さんの思い出を語るくだりとか娘が救出を待っているのに謝罪したりと緊張感の場面でチンタラと話し始めちゃったりするので、この映画にはそういうエモーションなシーンは必要ないのではないかと思っちゃいました。
そもそも主人公と奥さんのパートと娘と兄弟のパートが同時進行で描かれますが、主人公は基本高いところをずっと移動しているだけなので緊張感ないし、そもそもロック様の存在感があるのでどんなピンチになってもあの筋肉なら大丈夫と頼りきっちゃえるのでピンチに見えないです。大きい出来事が描かれるのにやってることはすごく狭い世界。しかも主人公は家族しか助けないという風にしか見えないのでこれまたきつい。修理しようとしてたヘリで奥さんを助けに行って墜落したと思ったら、車を盗んで、その車を老夫婦にあげちゃって、セスナに乗ったと思ったらそこからスカイダイビング。セスナ墜落したら被害拡大しちゃうと思うんだけど…とか思っちゃダメで、そこはロック様の家族を助けるためなら何したって大丈夫なのかな。。津波を乗り越えるシーンも、すごすぎて笑っちゃうという。
ガラスに閉ざされて娘を救えないというピンチも結局ロック様の筋肉で障害物をどけちゃうという。最初からそれやれなかったのかな? 奥さんも分厚いガラスをボートで突き破るけど、最初からそれやらなかったのかな? とかいちいち行動が無茶苦茶なのが苦笑いでした。憎まれ役で出てくる再婚相手の扱いっぷりも雑すぎて、あれだったら描く必要あったのか謎でした。地震を予知する博士のパートもただの解説で頑丈な建物で机の下に隠れてるだけでの存在だったので、あれもまるごとなくても映画には何も問題ないと思いました。
数あるディザスター映画の中で突出した部分がないのが残念な映画でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2015/10/02 チネチッタ川崎 2016/06/24 NETFLIX
監督 | ブラッド・ペイトン |
---|---|
脚本 | カールトン・キューズ |
出演 | ドウェイン・ジョンソン |
---|---|
カーラ・グギーノ | |
カイリー・ミノーグ | |
アレクサンドラ・ダダリオ | |
ヨアン・グリフィズ | |
アーチー・パンジャビ | |
ポール・ジアマッティ |
コメント