映画【最後の忠臣蔵】感想(ネタバレ)

saigo-tyuusingura
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●こんなお話

 赤穂浪士の生き残りが世間から罵られながら大石内蔵助の隠し子を大事に育てる話。

●感想

 死ぬより辛い生きる道を選んだ侍のカッコよさを見れて面白かったです。討ち入りから16年かかっても、まだ主人の命令を忠実に実行する姿は熱くなります。

 ただ、オープニング。主人公同士の出会いが街で偶然見つけるというもので。まず1回目のすれ違い。そして、見世物小屋でこれまた偶然に出会う。そして、商家で3度目の偶然のすれ違い。と京都はどんだけ狭いんだ。ってくらい道端で偶然出会う率が高いです。

 それに佐藤浩市さん演じる生き残りも、役所広司さんと無二の親友ということですが。その親友としての背景が全くないため、2人が出会ってもそこにドラマは薄く感じてしまいました。「俺は何年も行き恥をさらして」みたいな今までの苦境を台詞で大声で語るのも面白さが感じられない見せ方だったと思います。
 それに役所さんが育ててる娘さんとの親子愛や恋心なものが描かれますが。これまた、そこに至るまでの16年の歳月がわからないため。嫁入りのシーンがクライマックスになってましたが、正直、この娘さんが嫁入りしようが感動を得られる展開ではなかったような感じがしました。嫁に行け行かないという小津映画のようなやりとりとかもボーっとみてしまいました。もっと2人の関係を描いて欲しかったです。親友との関係、娘との関係。どっちとも中途半端に思えてしまいました。

 とはいえ、この当時の男性のカッコよさ、女性の美しさを様式美として見れる面白い映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2011/07/17 Blu-ray 2022/12/14 BS-TBS

監督杉田成道 
脚本田中陽造 
原作池宮彰一郎
出演役所広司 
佐藤浩市 
桜庭ななみ 
山本耕史 
風吹ジュン 
田中邦衛 
伊武雅刀 
笈田ヨシ 
安田成美 
福本清三 
片岡仁左衛門 
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