●こんなお話
お父さんが帝国軍の新兵器を開発に携わってるらしいってんで娘さんがその兵器の設計図を盗み出そうとする話。
●感想
さすがのハリウッドのメジャー作品だけあって戦闘シーンの迫力が凄かったです。戦争映画のようなクライマックスが長いこと続いていました。
ただストーリーの面白さで魅せるかキャラクターの面白さで魅せるかというのがエンタメの基本だと思いますが、この映画はどちらも失敗していると思いました。
最初から知らない場所のテロップが出て知らない名前がバンバン登場して、ファンでもない人から見ると誰が何をしているのかストーリーにもキャラクターにも入り込めなかったです。ドニー・イエンとチアン・ウエンのコンビもドニーはお坊さんらしいってのはわかりますが、チアン・ウエンとなぜタッグを組んでいるのかあの友情はどこからくるものなのかわからなかったです。
こういうチームが集合して困難に立ち向かう。という流れはそれだけで熱くなれそうですが、彼らが何者なのかを描かないとせっかくの仲間集めとかで面白くなれるポイントがあるにも関わらず、アジア人のバディはいつの間にかチームに参加していたりと仲間集めものとしての面白さも欠如していました。そのためクライマックスでそれぞれが散っていっても何のエモーションも動くことはなかったです。しかも主人公たち反乱軍が降伏という決断をして、主人公たちだけで敵地に乗りこむ。となって、よく知らない人たちが主人公と一緒に行こう。と突然現れて、彼らがなぜ主人公を信じることになったのか? しかもあのいっぱいいる兵隊たちは誰? デェエゴ・ルナが主人公の父親を暗殺しろという指令を受けたのにも関わらず、悩む理由は何だったのだろう。とノイズがいっぱいのストーリーでした。
クライマックスの戦闘も主人公たちが勝手にやっていたら、簡単に反乱軍が集結して戦い始めて意外に烏合の衆なんだな、帝国軍も簡単に兵器の技術者がいる基地を空爆されたり、主人公たちが設計図のある基地に簡単に乗り込めたりと警備がゆるゆるでこれじゃ簡単に崩壊するわなと勉強になるスピンオフでもありました。
タイトルにもなっている「ローグ・ワン」というワードも仲間の1人がとっさに思いついた言葉でこの言葉が登場した時にズッコケてしまいました。この映画の内容なら「スター・ダスト」とかのほうが良いのではなかろうかと思いながら見てました。
最後の最後のダース・ベイダーの暗闇からのライトセーバー始動のワンカットが1番盛り上がり、そしてその後の剣さばきの微妙さに一気に盛り下がる映画でした。ドニー・イエンのアクションチームにアクションを習え中の役者さんと思いながら終わる映画でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2017/01/12 TOHOシネマズ日本橋 2017/06/03 Blu-ray
監督 | ギャレス・エドワーズ |
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脚本 | クリス・ワイツ |
トニー・ギルロイ | |
原案 | ジョン・ノール |
ゲイリー・ウィッタ |
出演 | フェリシティ・ジョーンズ |
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ディエゴ・ルナ | |
フォレスト・ウィテカー | |
マッツ・ミケルセン | |
ドニー・イェン | |
ベン・メンデルソーン | |
チアン・ウェン |
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