●こんなお話
強きをくじき弱気を助ける義賊のロビン・フッドさんが銃弾みたいな弓矢をバンバン撃って悪代官と戦う話。
●感想
アクションシーンはなかなかの迫力で冒頭のアラビアでの戦いとかは、弓矢を構えながら陣形を組んで進んだりする姿が今の軍人や特殊部隊のような動きだったり、敵が見えないところから狙撃してきたり、投石を依頼してもらったりと。イラク戦争のような戦闘シーンで面白かったです。後半にある馬車チェイスも凄い迫力で縦横無尽に動くカメラワークと派手に転がる荷台とか凄い迫力で興奮するアクションシーンでした。弓矢が壁を破壊して銃弾のような威力なのもグッドでした。
お話の方は腐るほど語られてきたようなもので、悪い支配階級と圧政に苦しむ民がいて、民の為に立ち上がるヒーローという内容で盛り上がりそうな設定ですが。イマイチ盛り上がりにくい娯楽活劇でした。
主人公とヒロインが冒頭で速攻で恋に落ちて、召集令状が届いて戦争に向かいますが。イギリスの身分階級がイマイチ身についていない自分にとっては領主という身分の人が最前線で戦うことってあるのかな? と考えてしまったり。司令官や枢機卿という立場もどの程度のものなのかとか鉱山という場所がどういうところなのかとかもこの映画の中の文化や風俗が把握しづらいのが活劇の中に入り込めない要因だったと思います。
表の顔は大金持ちで夜は民衆のヒーローとか弓矢で戦うとか他の作品でもたくさん見てきているので既視感いっぱいで面白みに欠ける主人公でした。しかもヒロインには相手がいるのに、主人公と再び恋愛模様が描かれたりして、相手の男性があまりにもかわいそうでどういう気持ちで2人が好きになっていくのを見ていればいいのかすごく気まずい恋愛模様でした。恋愛パートをもっと減らして、個人的には単純に民衆を救うヒーローものに比重を置いてほしかったです。メンターとなるジェイミー・フォックスさんも美味しそうなキャラクターなのに、そこまで魅力的には感じられなかったです。
クライマックスも火炎瓶とかで戦うデモ隊みたいなのをスローで見せていくのもカタルシスが少なくむしろ冗長に感じてしまうクライマックスでした。
とはいえ、富裕層と宗教はろくでもないと教えてくれる映画でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2019/10/24 TOHOシネマズ日比谷
監督 | オットー・バサースト |
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脚本 | ベン・チャンドラー |
デイヴィット・ジェームス・ケリー | |
原案 | ベン・チャンドラー |
製作 | レオナルド・ディカプリオ |
出演 | タロン・エガートン |
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ジェイミー・フォックス | |
ベン・メンデルソーン | |
イヴ・ヒューソン | |
ジェイミー・ドーナン | |
ティム・ミンチン | |
F・マーレイ・エイブラハム |
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