映画【単騎、千里を走る。】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 息子の願いを叶えるために中国に行って息子と再会する役者さんに会いに行くけど、彼が刑務所にいることを知って何とか会おうとする話。

●感想

 寡黙だけど真摯な人間という「THE高倉健」というパブリックイメージなキャラクターの主人公の高倉健さんが自分の息子と不仲状態だったけど、彼が病気になったことをきっかけに中国で京劇だかに興味を持っていたことを知って、息子が会おうと約束していた役者さんに会いに行って異国の地で四苦八苦する姿が描かれていきます。

 中国の役者さんはチャン・イーモウ監督作品らしい素人さいっぱいの人たちで、彼らと高倉健さんが意思の疎通をとっていく。この時、ガイドさんが「無理です」と言っているのに「そこを何とか」とひたすらゴリ押しする健さんが凄かったです。無理だと言われながら何とか刑務所に行ってお目当ての役者さんに会うけど、彼が「息子に会いたい」と泣いちゃってお芝居できないと知って、彼の息子に田舎に行こうとする。この時も周りから無理だと言われても黙って突き進む主人公。そして息子さんと会って彼と交流する。砂漠で遭難したときにうんちする少年に対してデジカメでその様子を撮る健さんの姿も凄かったです。

 息子さんの写真を見せに刑務所に戻って囚人たちの前でデジカメの映像を見せる。このときの囚人たちが涙する姿は感動的でした。健さんよりも中国の役者さんたちの朴訥さがよかったです。

 日本パートと中国パートのかみ合わなさも映画を見ていて気まずくて、主人公と息子の不仲の関係も浅く感じてしまいました。そのため映画全体を通しての感動は薄い映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2016/10/30 Hulu

監督チャン・イーモウ 
日本編監督降旗康男 
脚本ヅォウ・ジンジー 
出演高倉健 
リー・ジャーミン 
チアン・ウェン 
チュー・リン 
ヤン・ジェンボー 
寺島しのぶ 
出演(声)中井貴一 

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