映画【ヘブン・アンド・アース 天地英雄】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 遣唐使として唐へと渡ったけど帰れなくなっちゃった日本人。彼は皇帝の刺客として働いていて、反逆者で元将軍の暗殺と引き換えに帰国許可がもらえたんで、張り切って元将軍の命を狙うけど。元将軍と盗賊と戦ったりしていくうちに友情が芽生えていく話。

●感想

 暗殺命令を受けて付け狙う男は、反逆罪になった理由は理不尽な処刑に背いたためという。この主人公と対立するけど、その主人公は僧侶が運ぶ教典を護衛してるんで、それが終わるまで勝負は待つことになる。王道の「お前を殺すのは俺だ」的なしだいに友情が芽生えて共闘していくという流れが熱いです。香港流の円を描くような激しいアクションの中、中井貴一さん演じる日本人だけ侍のような殺陣をしていてその異物感が新鮮でした。中井貴一さんのアクション俳優としての魅力も見ることのできる映画でした。ただアクションシーン自体はシャキンシャキンと音の中、右へ左へ刀を振り回しているだけを映しているだけなので盛り上がりには欠けました。

 映像のスペクタクルさは素晴らしく、中国聖域の砂漠の雄大な景色の中を突っ走る映像と激しい戦闘シーンの連続で興奮できる内容でした。

 けど、ラストのラストでいきなりのファンタジー度が倍増して一気についていけなくなりそうになるのが残念なのと主演の数人以外の仲間たちの描き分けが少なくて名前すらわからないので1人また1人とやられていってもそんなに哀しくならなかったです。こういう個性的な仲間たちとの旅があって、そこで描きわけをしてからの…。という流れが1番熱いですが、そこらへんはあっさり風味なのが残念でした。それにヒロインのヴィッキー・チャオは美人さんですが、いかんせん現代的すぎるしどの立場で一緒に行動しているのかがわかりにくかったです。

 そして隊商が襲われて防ぐ、襲われて防ぐ、古城に閉じこもって籠城戦とあっという間に戦いが展開していくのも単調に感じてしまいますが、娯楽活劇として楽しい映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2014/07/31 DVD 2021/05/22 NETFLIX

監督フー・ピン 
脚本フー・ピン 
出演チアン・ウェン 
中井貴一 
ヴィッキー・チャオ 
ワン・シュエチー 
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