映画【Returner リターナー】感想(ネタバレ):ハリウッド大作を彷彿とさせる映像表現|日本映画で味わうSFアクション

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●こんなお話

 ロングコートたなびかせる殺し屋みたいなイケメンさんと未来からやってきた少女が未来で起こる戦争を阻止するために、宇宙人を抹殺しようとする話。

●感想

 未来での宇宙人との戦闘シーンや、「ソニックムーバー」と呼ばれる体感速度を変えられる未来の道具を使った映像表現は、どこかで見たことがあるような既視感が強いアクションシーンが多めでした。しかし、それを予算の限られた日本映画で見られるという点においては、十分に楽しめる娯楽SF映画に仕上がっていると思います。

 主人公は容赦なく敵を射殺し、彼が憎むヤクザとの対立が物語の軸となる。その中に未来からやってきた少女が登場し、宇宙人を抹殺するために主人公を巻き込んでいく。ヤクザも宇宙人の力を狙い、彼らを巡る激しいバトルが繰り広げられる。

 少女の未来での回想シーンや、主人公の少年時代の回想が入るために、時折物語の流れが少し止まってしまうように感じますが、適度にアクションシーンが挟まれているので最後まで飽きずに楽しめました。迫力あるアクションが次々と展開し、見応えがありました。

 主人公は最初、少女の話を信じず馬鹿にしているが、未来の道具を見せられて仕方なく協力を始める。宇宙人を倒すために行動を開始し、物語が進む。

 ヤクザが傭兵を雇って研究所を襲撃するシーンでは、特殊部隊のような装備を身に着けた傭兵たちが凄まじい戦闘力を見せ、ヤクザの財力が桁違いだと感心するほどでした。

 全体的に「マトリックス」「ミッション:インポッシブル2」「ターミネーター」「レオン」などのハリウッド大作を彷彿とさせる映像表現やアクションが多いです。もしこれらの映画より先に制作されていたら、技術的にも物語的にも驚嘆できたかもしれないと思うだけに、少し残念な気持ちにもなってしまいました。

 それでも、限られた環境と予算の中でここまで作り上げた情熱と技術はすごいことで。好きだからこそ上手になるという言葉がぴったりの、熱意が感じられる1作だと思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2014/08/27 DVD

監督山崎貴 
脚本山崎貴 
共同脚本平田研也 
出演金城武 
鈴木杏 
岸谷五朗 
樹木希林 
高橋昌也 
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