映画【RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 地方の鉄道の運転士と奥さんの話。

●感想

 田園風景の中を一両や二両の電車がのんびりと走る映像と熟年夫婦の静かなぶつかり合いのお芝居を丁寧にみせてくれて面白く見ることができました。

 主人公の運転士は仕事ではミスをせず黙々とこなして、家では典型的な日本人のお父さんという感じでよくあるタイプですが。奥さんが出てってしまうのに戸惑う姿なんかは身につまされるものを感じてしまうから不思議です。
 奥さんは昔介護士をやっていましたが、旦那さんの定年を機にまた介護士をやろうとして主人公に反対されて家を出ていく。これには実はわけがあって、奥さんががん検査で引っかかって自分の命について考え好きなことをしようと思う。自分の生きがいのために生きようとして、旦那さんに相談するけど。がん検査のことは知らないため怒ってしまう。

 ただ奥さんの言い分だけが正しいというわけでなくて、主人公のほうの言い分もとても良いことを言っていてよかったです。それは主人公の職場で若い人がついて、そこで語られます。「オレは1つのことだけをやってきた。でもそれだけじゃダメなんだよ。1つのことをやるだけじゃ」

 旦那さんは口では何も言わず、心で思ってることとは反対の事を言ってしまう。一方の奥さんも夫を支え家庭をきりもりするまさに良妻賢母。これが日本の夫婦の姿だと思います。

 離婚届のくだりも本当は出したくないのに、お互いの気持ちを確認しあうための作業だというのがわかるもどかしいものでした。それは、家族や友だちたちもわかっていて2人を見守るものでした。

 定年退職の日のラストランは、感動的な音楽に大芝居でちょっと引いてしまいましたが暖かい気持ちになれる映画でよかったです。

☆☆☆

鑑賞日:2012/11/25 DVD

監督蔵方政俊 
脚本小林弘利 
ブラジリィー・アン・山田 
出演三浦友和 
余貴美子 
小池栄子 
中尾明慶 
吉行和子 
塚本高史 
岩松了 
徳井優 
中川家礼二 
仁科亜季子 
清水ミチコ 
立川志の輔 
米倉斉加年 
西村雅彦 
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