映画【プレデター】感想(ネタバレ):シュワルツェネッガー主演作が見せる原始の闘い|ラスト20分の無言アクションに震える映画体験

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●こんなお話

 宇宙人ハンターとコマンドとの戦いの話。

●感想

 物語はゲリラとの衝突から始まり、仲間たちの戦死、そして反撃と、息もつかせぬ展開で観る者をぐいぐい引き込んでいく。序盤は銃火器や装備に支えられた近代戦の様相を呈しているが、物語が進むにつれて徐々にその構造が削ぎ落とされていき、最後には文明の名残を感じさせない“人間そのものの力”がむき出しになるような対決にたどり着く。その大胆な構成の変化がとても印象的で、まるで語る言葉よりも、肉体と意志のぶつかり合いがドラマを推進していくようでした。

 特に終盤の20分間、ほとんど台詞がなくなり、シュワルツェネッガー演じる主人公と“あの存在”との一騎打ちにすべてが集約されていく展開は圧巻。夜のジャングルで松明を手にした彼が、雄たけびをあげる姿はまさに野生と誇りの象徴で、その静と動のバランスに思わず見入ってしまいました。言葉ではなく身体で語るラストの戦いは、アクション映画ならではの魅力を存分に見せてくれたと感じています。

 主人公だけでなく、彼を支える仲間たちも魅力的。特に“無痛ガン”という聞きなれない兵器の存在には驚かされます。リアルな兵器描写の中に混じるこうしたフィクション要素も、この作品ならではの面白さだと思います。ディロンの「ヘリを待たせておいてくれ」という台詞は、テンションの上がる名言で、今でもふとしたときに口ずさんでしまうほど印象に残っています。

 映像面では、ジャングルの鬱蒼とした緑と、そこに漂う不穏な空気を見事に捉えたカメラワークが印象的だでした。木々のざわめきや光と影の揺らぎが、次の瞬間に何が起こるかわからないという緊張感をずっと持続させていて、視覚的な演出の妙を感じました。音楽も素晴らしくて、ジェリー・ゴールドスミスのスコアが映像に力強さを与え、物語の緊張と高揚を巧みに支えていました。

 全体として約100分、まったく息つく暇のない構成で、観ている間は常にどこかに緊張が走っていました。映像と音の力でぐっと引き込まれる感覚があって、これぞ映画という体験だったと思います。娯楽映画としての完成度が高く、アクションファンにとっては何度観ても楽しめる作品になっていると感じました。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2010/11/13 Blu-ray

監督ジョン・マクティアナン 
脚本ジェームズ・E・トーマス 
ジョン・C・トーマス 
出演アーノルド・シュワルツェネッガー 
カール・ウィザース 
ジェシー・ヴェンチュラ 
ビル・デューク 
ソニー・ランダム 
リチャード・チェイヴス 
シェーン・ブラック 
エルピディア・キャリロ 
R・G・アームストロング 
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