映画【マイ・ブロークン・マリコ】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　幼馴染が亡くなって彼女との思い出を回想しながら遺骨を持って旅する話。

●感想

　主人公が1人でラーメンを食べているとニュースで幼馴染が転落死したことを知ってショックを受ける。ブラック企業の職場の上司の言うことを無視して、その幼馴染のマンションへ行って遺体はどこかと関係者に聞く。

　あいまに回想が入って幼馴染が虐待を受けていたらしいことがわかったりしつつ、幼馴染の両親のもとへ行って父親が性的虐待をしていた人間が供養するなということで遺骨を強奪して逃げる主人公。

　幼馴染が行きたいと言っていた場所を思い出してバスで向かう。車内で女子高生を見て回想したりして、降りたところでひったくりに遭って財布とか奪われる。その場で出会った男性が悪寒を貸してくれて何とかなる。けど泊まる場所がないので、その男性と再会。

　目指していた海岸に向かうとバスの車内で見かけた女子高生が誰かに追いかけられているのを目撃して遺骨でぶん殴って撃退。遺骨がばら撒かれて崖から落下して負傷する主人公。自殺しようとしたことを話す男性。

　警察からの事情聴取が終わって女子高生の感謝の手紙を受け取り松葉づえをつきながら岐路に着く主人公。いつも通りの日常が戻ってきて幼馴染の遺品整理をしていると自分への手紙を見つけておしまい。

　現在と小学校、高校との回想を挟みつつ淡々と主人公の背景と気持ちを見せていくのは日本映画らしい愛する人が亡くなって残された人の気持ちなどを描いたのを興味深く見れました。

　主人公は終始周りに悪態をついて怒鳴り散らすのは一体なんでなんだろう？　遺骨を強奪して川を渡るという無茶苦茶な行動までは楽しんで見られましたが、明らかにブラック企業なのに淡々と営業職を勤められる理由はなんだろう？　と映画の世界に入り込めないところが多かったです。山の中で原チャリでひったくりに遭うとか、そこに偶然通りかかった男性がこれまた歯磨きが重要とか語る不思議なキャラクターだったりと偶然で転がっていく展開とかも楽しめなかったです。

☆☆

鑑賞日:2023/09/08 Amazonプライム・ビデオ