映画【#マンホール】感想(ネタバレ):SNSと復讐劇が交錯するサスペンス!ワンシチュエーションで描かれる驚愕の展開

Manhole (2023)
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●こんなお話

 マンホールに落ちちゃって出られなくなったので脱出しようとするけれど、主人公の過去が明らかになっていく話。

●感想

 結婚おめでとうパーティーが開かれ、主人公は多くの人に祝われながら楽しく帰宅の途に就く。しかしその途中、急に意識が朦朧とし、気づけばマンホールの中へと落下してしまう。足を負傷して動けず、脱出不可能な状況に陥る。

 梯子は壊れていて使い物にならず、スマホで助けを求めるも、誰も電話に出てくれない。元カノにもかけてみるが応答はなし。ようやく元カノから折り返しがあり、GPSの位置情報から渋谷周辺だとわかり、彼女に付近を探してもらう。しかし見つけてもらえず、警察にも電話するが、話はうまく進まない。

 そのうち雨が降り出し、ガス管からはガスが漏れ出し、泡がどんどん溜まっていく。追い詰められた主人公はSNSで新たにアカウントを作成し、助けを求める投稿を行う。すると多くのユーザーからコメントが殺到。

 パーティーで撮られた写真を見直した主人公は、同僚が犯人だと確信。SNSで情報を拡散し、世間からの私的制裁が始まる。

 その後、足の治療を受けた写真や、マンホールの外の風景から、実は渋谷ではなくまったく別の場所にいることが明らかに。Vチューバーが現地に救出に向かうも、場所が違って空振りとなる。

 泡が限界まで溜まったため、主人公はライターで火を点けてガス爆発を起こし、泡を一掃。だがその衝撃で地面から死体が出てきてしまい、主人公の記憶がよみがえる。

 かつて主人公はバイト先で働いており、転職を決めて退職。その直後、家を訪ねてきた人物に刺殺されていた。そしてその犯人は、主人公の顔に整形してマンホールに遺棄したのだった。

 そこへ警察から救出の連絡が入り、主人公は死体がバレるのを恐れ、SNSや警察に「無事解決しました」と偽の報告をする。

 ついに元カノが現れ、外に出られるかと思いきや、彼女はなんと殺された男の恋人だった。すべてを知ったうえで復讐を計画していたという。主人公は懇願して許しを乞い、彼女も心を緩めるが、逆に彼女を殺そうとする。しかしその瞬間、SNSで主人公に制裁を求めていた少年が登場。ボウガンで主人公を撃ち、再びマンホールに落ちた主人公は蓋を閉められ、閉じ込められておしまい。

 ワンシチュエーションで進行する物語は、最初は「なぜこんなことになったのか」「犯人は誰なのか」といったミステリー的な興味で惹きつけられます。ただ、ほぼ主人公の一人芝居が続く構成のため、時間が経つにつれやや単調に感じてしまう部分もありました。特に、整形によって顔を完全に変えられるという設定が現実離れしすぎていて、スパイ映画のような非現実的展開に感情移入しにくくなってしまいました。

 SNSの功罪を描いている作品ではあると思いますが、その描き方も「制裁!制裁!さらせ!」という極端でわかりやすい怖さに振り切っており、好みによっては楽しめないかもしれないです。個人的には、100分間ややぼんやりと見てしまう内容でした。

☆☆

鑑賞日:2024/03/05 WOWOW

監督熊切和嘉 
脚本岡田道尚 
原案岡田道尚 
出演中島裕翔(Hey! Say! JUMP)
奈緒 
永山絢斗 
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