映画【黒部の太陽】感想

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●こんなお話

 ダムを頑張って作るプロジェクトX的な話。

●感想

 困難な掘削事業、ダムをつくるという男たち。終戦から11年で世界でも有数のダムを作ろうという職人たちのカッコよさ。
 冒頭から圧巻の映像の力強さで、それが3時間15分続いて圧倒されること間違いないです。機械を使えないので、断崖絶壁を不安定吊り橋の上を歩いて機材を運ぶ人夫たち。ここの映像、キャメラマンさんどうなってるんだろうとそっちの凄さを心配してしまうという。

 会社からダムづくりを命令されてリーダーとなる三船敏郎さん。父も職人だけど不仲で会うたびに喧嘩する石原裕次郎さん。2人の話をメインに宇野重吉さんと寺尾寺尾聰さんの物語、上層部のやりとり。
 印象的なのは音の使い方で、会社の上層部のやりとりで蝉の声がありえないくらいバックで大きく聞こえて台詞が聞こえるか聞こえないくらい。そして決断をする人のリアクションで全くの無音となり静寂と化す。凄い緊張感です。
 他にもトンネルで、今にも崩れそうなとき、天井から聞こえてくる不気味な音。そして静寂。といった演出が素晴らしいです。

 常に水浸しの中を狭いトンネルで画面の手前から奥まで人がうごめいていて、その物量も画面に迫力を与えていて大作を見ている気持ちにさせてくれる豪華さ。
 そして物語は破砕帯にぶちあたり、大量の水が噴き出してみんなが流されるというド迫力のシーンまで。ここ、人死んでないのかなと心配になるくらいの迫力で本当に流されてます、人。

 中盤から、この破砕帯との戦い。そして三船さんの娘さんの白血病発症。なかなかうまくいかず、いらだつ主人公たち。
 全部がうまいこといかない。ここから全てが困難の連続。

 そして破砕帯を突破し、反対側からの工事と合流する直前でまた何度も発破してもなかなかつながらない。またダメ、またダメ。と落胆する。
 誰もがあきらめ作業をやめたところ、石原裕次郎さんが1人立ち止まり、振り向き、削岩機を手にしてみんながあきらめてる中、岩を砕いていく。すると……。
 みたいな展開。まさに娯楽映画のクライマックスといった見せ場。ただ、ダイナマイトのある現場で裕次郎さん、タバコを吸ってましたが大丈夫なのかな? なんて突っ込んではいけないです。 

 ここから、男たちが困難な仕事を成し遂げて酒を飲み万歳をして笑顔。もう、一緒にお疲れ様とみんなと祝いながら見てました。
 ところが、三船さんに届く一通の電報。そこに書かれたこと。そのことを隠しながら演説する三船さんを見て泣けない人はいないです。
 
 ただ、エピローグはひたすら完成したダムを延々と映して果たして必要だったのかな? とかも思ってしまいますが。迫力満点の超大作であり、この映画を見て日本人であることを誇りに思える映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2014/03/15 DVD

監督熊井啓 
脚色井手雅人 
熊井啓 
原作木本正次 
出演滝沢修 
志村喬 
佐野周二 
三船敏郎 
石原裕次郎 
辰巳柳太郎 
玉川伊佐男 
加藤武 
高津住男 
柳永二郎 
山内明 
宇野重吉 
寺尾聰 
二谷英明 
成瀬昌彦 
樫山文枝 
日色ともゑ 
川口晶 
高峰三枝子 
北林谷栄 
信欣三 
芦田伸介 
岡田英次 
庄司永建 
雪丘恵介 
長尾敏之助 
英原穣二 
鈴木瑞穂 
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