●こんなお話
神様のパワーを持った主人公が同じパワーを持つ人を守ったり戦ったりする話。
●感想
物語は、地球に神様の子どもたちがいるというような背景のナレーションから始まります。世界観の説明が淡々と語られていきますが、情報量が多くて頭に入りきらないまま話がスタートしてしまう印象でした。
その後、舞台は地下格闘技のリングへ。主人公はそこで戦っており、チャンピオンとの試合で苦戦するものの、追い詰められたときに突如として超能力を発動。強烈な一撃でチャンピオンを吹き飛ばして勝利する。
試合後、富豪が主人公に目をつけて声をかけてくるが、その直後、謎の兵士たちに襲撃される。主人公は富豪と召使に守られながら逃げ、富豪の屋敷に避難する。敵側もただでは終わらず、チャンピオンや他の戦士たちを仲間に引き入れて、スーパースーツでパワーアップして襲いかかってくる。
物語はさらに進み、主人公は幼い頃、姉と一緒にいたときに姉が何者かに連れ去られた過去を思い出す。一方で、富豪の屋敷には「コスモ」と呼ばれる特殊な力を宿した娘がいて、その力を制御できないため屋敷に隔離されていた。かつて彼女はその力を暴走させ、母親の両腕を吹き飛ばしてしまった過去があり、その母親こそが今の敵のリーダーである。
主人公は「娘を守る者=コスモ」だと告げられ、訓練を受けることに。岩を破壊するトレーニングなどをこなしながら、自分の力を鍛えていく。しかし、富豪が実は姉をさらった一味の関係者だと知って激しく動揺。富豪の娘は事情を説明しようと、外出を禁じられていたにもかかわらず、主人公と一緒に外へ出る。
当然のように敵に居場所がバレてしまい、屋敷は襲撃を受ける。富豪は自爆で敵を巻き込み屋敷は崩壊、娘も敵にさらわれる。怒りと悲しみで覚醒した主人公は、敵のアジトに乗り込んで大暴れし、娘を救出。「君を守る」と宣言して物語はおしまい。
アクションシーンはとにかく迫力があり、特にマーク・ダカスコスが登場する場面は見応え抜群でした。逃走カーチェイス、銃と警棒を構えて戦う姿は圧巻。だが、クライマックスはよくあるCGによるビッグバトルで、既視感が強く、少し盛り下がってしまう印象も。
全体として、世界観の説明がうまく飲み込めないまま展開が進むため、観ていて置いてけぼりになる場面もありました。また、外に出れば見つかるとわかっているのに出ていき、父親が死ぬ原因を作ってしまった娘が特に反省する様子もなく、モヤモヤしたまま終わっていったのが引っかかった一作でした。
☆☆☆
鑑賞日:2024/03/20 Amazonプライム・ビデオ
監督 | トメック・バギンスキー |
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脚本 | ジョシュ・キャンベル |
マット・ストゥーケン | |
キール・マレー | |
原作 | 車田正美 |
出演 | 新田真剣佑 |
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マディソン・アイズマン | |
ディエゴ・ティノコ | |
マーク・ダカスコス | |
ニック・スタール | |
ファムケ・ヤンセン | |
ショーン・ビーン |