映画【キングコング2】感想(ネタバレ):レディコングの誕生と新たな命を描く続編

KING KONG LIVES
スポンサーリンク

●こんなお話

 死んだコングに別に発見されたレディコングの心臓を移植して人工心臓を入れて2匹のコングが生きかえって相思相愛になる話。

●感想

 前作のラストシーンから物語は幕を開ける。コングの心臓の不調をどうにかしようと、研究所では大規模な実験が進められていた。そんななか、冒険家が新たにもう1体の巨大ゴリラを発見し、それを研究所に売り込む。新たに登場するのは、メスの巨大ゴリラ、通称レディコングである。

 研究チームはコングにレディコングの心臓を移植し、さらにレディコングには人工心臓を埋め込むという大胆な手術を成功させる。ふたりの命は救われ、それぞれ別の施設に隔離されるが、距離にしてわずか2キロ。互いの存在を感じ取った2体は、すぐに施設を脱出し、コングがレディコングをお姫様だっこして森へと逃走する。 

 森に入ったコングはレディコングに猛アピール。求愛の様子がユーモラスに描かれるが、そこへ軍隊が突入。催涙ガスでレディコングが捕まり、コングも撃たれて川に落ちて姿を消す。その後、レディコングが妊娠していたことが発覚し、研究チームが混乱する中、再びコングが街に現れる。パニックになる住民たちの中、軍隊と対峙するコングは、銃弾を浴びながらもレディコングのもとへ向かう。そして、レディコングが出産し、生まれた赤ん坊を見届けるようにして、コングはその場に崩れる。

 最後は、レディコングと赤ちゃんが森で穏やかに過ごす姿で終わる。新たな命がつながったラストには、ほんのりとした温かみがあった。

 また、作中ではレディコングが島で吹き矢に撃たれて倒れたり、すぐに捕まってしまったりとテンポの早さが際立つ。一方で、主人公の男女が最初はいがみ合いながらも、すぐに距離を縮めて寝袋で寄り添うシーンも用意されており、展開の早さに少し驚かされました。

 コングの造形は着ぐるみ感があって、その素朴さを楽しめるのですが、映像の質感としては前作よりもややチープさを感じる場面も見受けられました。コング同士のいちゃつきや、軍隊とのバトルなど、どういう視点で楽しむべきか悩む部分もありますが、特撮としての素直な工夫や挑戦は見て取れました。

 作品全体としては、コングの存在や設定を軸にしながら、人間ドラマと特撮の融合を試みた意欲的な続編だったと感じました。

☆☆

鑑賞日:2022/09/20 U-NEXT

監督ジョン・ギラーミン 
脚色ロナルド・シュセット 
スティーヴン・プレスフィールド 
出演リンダ・ハミルトン 
ブライアン・カーウィン 
ジョン・アシュトン 
ピーター・マイケル・ゴーツ 
タイトルとURLをコピーしました