映画【ジャックと天空の巨人】感想(ネタバレ):豆の木の上は危険がいっぱい!成長する青年と姫の冒険ファンタジー

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●こんなお話

 進撃の巨人の話。

●感想

 物語は、主人公とヒロインの子ども時代の回想とともに、豆の木や巨人の伝説の説明がテンポよく織り込まれたオープニングから始まる。この冒頭の展開だけでも説明がうまく、すぐに世界観に引き込まれました。 

 主人公は貧しい農民の青年。おてんばな姫は、城を抜け出して市井の暮らしを見て回るタイプで、父である王から結婚を命じられる相手は、いかにも悪そうな男。このキャラクター配置がシンプルでわかりやすく、物語がどんどん進んでいくテンポの良さにぴったり。

 天空に連れ去られてしまったお姫様を救うため、主人公の冒険が始まる。空の上に広がる世界と、そこに暮らす巨人たちのビジュアルがとにかく気持ち悪く、そして怖い。思った以上にホラー要素があり、驚かされました。

 その後も、巨人の世界から脱出を図るハラハラする展開、悪者の陰謀、追い詰められる主人公たちなど、スリル満点。巨人に捕まって料理されそうになるシーンでは、人間がパイ生地に包まれ、隣で豚が笑っているというブラックな笑いもあって楽しめました。

 クライマックスの戦闘シーンも迫力があり、絶対に勝てないと思える巨人たちとの戦いに興奮しながら見入ってしまいました。

 見終わった後に少し引っかかったのは、「なぜ誰も豆の木をすぐに処分しなかったのか」という素朴な疑問や、「救出作戦で多くの兵が死んだのに、お姫様が天空へ行くきっかけを作った主人公に特にお咎めがないのはいいのか」といった小さな違和感。でも、それは些細なことで全体の楽しさにはほとんど影響しなかったです。

 また、平民と王族の恋があっさりと受け入れられたことや、姫を呼び捨てにしているのも、ちょっと気になったりでしたが、そこもファンタジーならではの自由さとして納得して。

 ヒロインは魅力的だったし、巨人はしっかり怖く、戦闘シーンは迫力満点。そして何より、特別な能力を持たない普通の青年が成長していく姿がしっかり描かれていたのがよかったです。王道の冒険ファンタジーとして素直に楽しめる作品でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/04/05 Blu-ray

監督ブライアン・シンガー 
脚本ダン・スタッドニー 
クリストファー・マッカリー 
ダレン・レムケ 
出演ニコラス・ホルト 
スタンリー・トゥッチ 
ビル・ナイ 
エレノア・トムリンソン 
ユアン・マクレガー 
イアン・マクシェーン 
ジョン・カーサー 
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