映画【永い言い訳】感想(ネタバレ)

Nagai iiwake
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●こんなお話

 妻を事故で亡くした小説家が、同じく妻を事故で亡くした家族のお世話をするうちに再生していく話。 

●感想

 冒頭で髪を奥さんに切ってもらいながら自分の名前の愚痴を言って奥さんに当たるという無茶苦茶な主人公がいて、奥さんがバスで旅行に向かって事故に遭って亡くなってしまう。そこで同じく奥さんを亡くして主人公の奥さんの親友の旦那さんと出会って、彼が働いている間、子どもたちのお世話をすることになる。 

 この冒頭から主人公が嫌な奴として登場しますが、どっちにも転びそうなところを絶妙なバランスでもっくんが演じていて演出が良いのか役者さんが良いのか素晴らしかったです。小説家として生活していた主人公が突然、子どものお父さん代わりとして生活することになる。この主夫としての一連のシークエンスは見ていて幸せになるシークエンスでした。 

 モチーフは重たい話になりそうですが、映画全体はコメディで包まれていて笑えて面白かったです。その中で、子どもがいることが幸せなのかいないほうが幸せなのか考えさせてくれてどっちとも答えがとらえるものでした。主人公のドキュメンタリーを撮影するクルーの非道っぷりも最高に笑えました。竹原ピストルさんの怖そうにこちらをにらんでると思ったら、めちゃ優しいという描かれ方も笑えました。 

 1つ1つのディテールもよくて子どもを乗せて自転車で坂道を上るところで「お母さん、ここ登れてた?」と主人公は登れないシーンや不倫相手とHしていて「バカな顔」と言われるところとかも最高でした。 

 さすがは是枝監督の弟子だからか子役の使い方は抜群だし団地の使い方は【奇跡】や【歩いても歩いても】的だし収入の違う親子ものは【そして父になる】だしで、その良い部分を受け継いでいる作品だと思いました。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2016/10/14 TOHOシネマズ川崎  2017/12/25  Amazonプライム・ビデオ

監督西川美和 
脚本西川美和 
原作西川美和
出演本木雅弘 
竹原ピストル 
藤田健心 
白鳥玉季 
堀内敬子 
池松壮亮 
黒木華 
康すおん 
戸次重幸 
深津絵里 

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