映画【ハウス・オブ・グッチ】感想(ネタバレ)

house-of-gucci
スポンサーリンク

●こんなお話

 ファッション業界の一流ブランドのグッチ一族がみんな不幸になっていく話。

●感想

 豪華ハリウッドスター競演で彼らが同じ画面での愛憎劇というのが見ものの160分でした。特に本業が歌手のレディー・ガガってこんなにお芝居普通にできるんだと驚きの役者っぷりで、個人的には前半のトラック会社で働いているときからアダム・ドライバーを狙って後をつけて本屋で偶然を装って出会うというシーンとかは可愛かったです。その後もグッチ家に取り入っていって堕ちていくまでを見せてくれました。それにグッチというファッションブランドを全く知らない身から見て、こういう殺人事件にまで発展するということを知らなかったので単純に歴史のお勉強としても見ものでした。

 トラック会社の娘さんの主人公が仮装パーティーでグッチ一族の息子さんと出会って恋に落ちて結婚する。この仮想パーティーでアダム・ドライバーがなぜバーテンの立ち位置にいたのか気になりました。それにレディー・ガガも彼氏と一緒に参加したのかと思ったら、いきなりアダム・ドライバーと話し始めたり、そもそもパーティーの主催者を知らないというのとかも気になる主人公の出会い方。

 そして案の定、ジェレミー・アイアンズのお父さんは金目当てだから反対、結婚するなら遺産もあげないとのことですが。主人公はすべてを捨ててレディー・ガガのお父さんのトラック会社で働かせてもらいます。結構幸せそうな生活。グッチのトップのアル・パチーノは可愛い甥っ子が結婚したことを知り、弟のジェレミー・アイアンズと仲直りするように説得したり、アダム・ドライバーが実の息子のジャレット・レトよりできるってんでグッチの経営を学べと話したり。アダム・ドライバーはやる気ないけど、レディー・ガガがぐいぐい行ってアダム・ドライバーもグッチ一族として生きていくことに。

 この時、アル・パチーノの誕生日パーティーで行われている男たちのぶん殴り合いのラグビーみたいなのも気になる文化でした。グッチさんが考えた余興なのかイタリアの地方に伝わる通過儀礼的なものなのか、絶対やりたくないスポーツでした。

 アル・パチーノに可愛がられるけど、レディー・ガガがグッチの偽物が出回っていることに対する意見の食い違いが発生しきたり。実の息子が全く才能ないけど株式を持ってるので取り入ったりしていくうちにアダム・ドライバーがお世話になってた人たちを追放していってトップになっていきます。そしてレディー・ガガとも意見の相違が発生して仲が悪くなっていって…。

 画面は華やかで豪華ですが、この内容で160分はチト長くて、グッチのトップになりたいという蹴落としあいの話ですが。あまり新鮮な動きはなくて、トップをやるために主人公がトップと仲の悪い人間に近づいてそそのかして利用した後はポイ捨てしてというだけなので、これといった足の引っ張りの椅子取りゲームの面白さはあまりなかったです。夫婦の仲が悪くなっていくのもお金を持ったら悪くなっていくのとかも定番っちゃ定番ですし、殺害を決意してそれを決行するまで、というサスペンスの盛り上がりも結構淡々としているように感じました。

 トム・フォードを見出したり裏で動いていたっぽい弁護士さんが1番すごいのかな? という映画でした。そして、やっぱり大富豪になると頭おかしくなっちゃうのかというくらいみんながみんな蹴落としあっていく姿に何とも言えなくなりました。

☆☆☆

鑑賞日:2022/01/19 シネマサンシャイン平和島

監督リドリー・スコット 
脚本ベッキー・ジョンストン 
ロベルト・ベンティベーニャ 
原作サラ・ゲイ・フォーデン
出演レディー・ガガ 
アダム・ドライヴァー 
アル・パチーノ 
ジャレッド・レト 
ジェレミー・アイアンズ 
サルマ・ハエック 
カミーユ・コッタン 
ジャック・ヒューストン 
マダリーナ・ゲネア 
リーヴ・カーニー 
ユーセフ・カーコア 
タイトルとURLをコピーしました